第2話:姉ちゃんとゲーム機
授業が終わり、家へと帰る。帰るまで十分…動きたくない…。
「ただいまー……」
バタバタバタ
「やぁーーっと帰ってきたわねぇ!!学校で泊まるってどうゆうことよ!!」
「うっ…耳が…」
この人は俺の姉ちゃんの“銀水 藍”。俺とは違い、真面目な性格。
だがたまに甘い時がある。
そうだな…例えば———
〜〜
「ちょっと!土曜日なのになんで一時まで寝てるの!?そろそろ起きなさい!」
「えぇー……。これが一番気持ちいいんだよ…。昼まで寝れるって最高じゃん?」
「何言ってんの、早く起きなさい」
「えぇ、じゃあ姉ちゃんも一緒に寝ようよ」
「えっ!?な、何言ってんのよあんた」
「いやほら、休みの日に寝ることの気持ちよさがわかると思うよ…。ほらほら」
「だ、だめでしょう、そんなの…」
「…めんどくさいなぁ……そいっ」
「うわぁ!?」
俺は姉ちゃんの手を引き寄せ、そのままベッドに引きずり込んだ。
「ほらいいでしょ?ゴロゴロするの」
「ま…まぁ、今日は許してあげる」
真っ赤な顔でそう言った。
〜〜
みたいな感じ。変なところは無かったよね?うん無いはず。
でも今はご立腹だ……。玄関でガミガミ言われている。
なんとか切り抜ける方法は…。
ピンポーン
「お届け物でーす」
「あっ、はーーい!」
やった、ないす。
早く…早くベッドへ……。
俺は自分の部屋へ入りベッドへ倒れ込んだ。
「あああ〜。極楽浄土〜」
ベッドに転がった途端眠気が……。
「紅羽!届いたわ!!」
「ん〜?どしたの姉ちゃん…」
「FOよ!」
「FO…?あ、あれ姉ちゃん予約してたんだ…おめでとぉー……zz」
「ちょっと!あなたもやるのよ」
「……え?」
「二つ予約して当たったのよ」
「まじか……姉ちゃんすげぇ……」
「てかなんで俺も…?」
「え?あれよ、一緒にゲームやりたかったから……。っていいの!さ、善は急げ!やるわよ!!」
「はぁ…よさげな感じだったからいいか……」
こうして幸運な姉パワーでゲーム機をゲットしたのであった。
思ったけどFOって安直だな…。
まあいいけど。