トレーニング
大体1曲5分くらいだけど結構すいすい漕げるな流石雲雀チョイス。
数十分後。取り敢えず目標の20kmは漕げたな…足の筋肉も引き攣ってないし余裕かな?次何しようかなっと…部屋を一通り見回る。うん、足鍛えたし次腕にするか…それならボルダリングの部屋に行こうかな?ボルダリングは効率良く腕の筋肉付くし攻略するのも楽しいし!
雲雀が水分補給用に置いて行ってくれたスポーツドリンク飲みながらボルダリングの部屋に行くと言っても斜め前だから迷う訳ない。
「お〜…意外と…え?いや思った以上に力入れてないかこの部屋?空人も使うからか吹き抜けの部屋かよ」
規模の違いにびっくりしたクロエ。えー?何mあるのこれ?横幅と縦幅?雲雀に聞いておけば良かったかな?
「雲雀に手伝って貰うか少し…」
そう思いダイニングに向かう。雲雀はソファでゴロゴロしながら本を読んでいた。僕はダイニングの扉をコンコンと鳴らして雲雀に気付かせる。
「あれ?クロエ君どしたの?何かあった?」
「いや、ボルダリングの部屋で雲雀に手伝って欲しいなって思って戻ってきた」
「ボルダリングの部屋で?何なに?」
「多分雲雀のお父さん上に命綱?置いてるぽくて見当たらないんだよ」
「了解!私か飛んで綱を下ろしたらいいのね?」
「そう言う事」
そう言い2人でダイニングを出てボルダリングの部屋に来た。
「雲雀上に飛んで見てくれない?」
そうクロエが言うと雲雀はその綺麗な翼を広げてバサバサと飛んで行ってくれた。
「クロエ君これー?」
そう言い雲雀は綱を下ろしてくれた。
「これこれ。ありがとな雲雀」
命綱を腰に付けて登って行きますか。ひょいひょいと登って行くと下に降りた雲雀がコチラを見ていた。片手でぷらーんとぶら下がった状態で雲雀の方を向き声を掛ける。
「雲雀どうかした?」
「いや、凄く軽くひょいひょいと上がって行くからビックリしてた」
「僕よりもこれ作った雲雀のお父さんが凄いよ」
「そうかなぁ?」
他愛もない会話をしながらトレーニングは終了した。
「結構身体使ったかも…疲れたけど夕飯の仕込みでもしようか?」
そう言うと雲雀がぱぁーっと笑みを浮かべる。
「今日の晩御飯何かな?和食を希望します!」
ハイっと手を挙げる雲雀。
「別に構わないけど…和食だと仕込みに少し時間掛かるから少し手抜きしても良い?」
雲雀はきょとんとして、
「手抜きって?」
「昨日さ僕土鍋でご飯炊いたでしょ?」
「そうだね?珍しいなぁって見てた」
「土鍋他にもあったからそっちでミルフィーユ鍋でもしようかなって」
「ミルフィーユ鍋って何?ミルフィーユってケーキだよね?」
やっぱり雲雀は知らないか。
「白菜と豚肉を交互にミルフィーユの層みたいにして出汁で煮込むだけで良い簡単な家庭料理だよ?」
僕は軽く説明する。手軽に作れる上に手軽に量も多く作れるので結構オススメな料理だったりする。
「想像しただけで美味しそう」
雲雀はそれでも構わないみたいだ。
「それなら厨房に向かうとしますか」
雲雀と話をしながら厨房に向かった。