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桜咲くごろ  作者: 萌月 怜
第1話。爽やかな風と春の雪
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桜がきれいに咲くある春の日、

 一人の青年がある田舎発のバスに乗っていた!

 青年は窓側に座ってバスの窓の外から

 そよそよ吹いてくる清々しい春の風を感じていた。

 彼は初めての旅でとても浮かれていた。


 ついに目的地まで到着をした。

 都会から長い時間、バスに乗って少し疲れていた。


 彼は気持ちよさそうに体を伸ばした。

「あ、気持ちいい~~~~」

 都市と違う山村の新鮮な空気を大きく息をした。

 深く呼吸をしていたら

 まるで肺がきれいになるような気がした。


 それから回りを見まわってみた。

 町の風景は絶景だった。。

「うわ~~」

 青年はまるで子供のような反応をしていた。


 風に乗せて舞い散る桜の花びらに彼は目を奪われていた。

 青年は手を伸ばしてみた。手のひらの上に桜の花が一葉が舞い降りた。

 「きれい~~これは春の雪だね~!!」

 そうだ。舞い落ちる桜の花びらはまるで冬に降る雪のようだった。


 少しの間、それを鑑賞しようと思った。

 その風景をみて疲れがいやせるような気がした。


「さて、もう行こうか」

 青年は次の行き場を探して動き始めた。

 見慣れない町の風景を

 あちこち見まわりながら楽しんでいた。


 そしてある小さな店の前で立ち留まった。

「杉原さんの店、ここか・・」

 彼は一度息をしてドアをあけた。

「お邪魔し・・・うあっ!!」

 何かが彼の体にぶつかって倒れたそうだ。


「うわっ。いててーーー」

 小学生ぐらいの少年だった。

「あっ、だ・・だいじょ」

 少年は手伝おうとしてる青年の手を振り払った。

 そして少年は急に立ち上がって玄関の前に立っているかれに向かって

 大声をだした。

「どけ、色男!!」


「え????い・いろ・・色男???」

 青年はショックを受けたようだった。

 初めて聞いた言葉で頭がパニックになった。

(い・・いろ・・お・とこ・・)


「おい・こら、待って壮太っ!!!!」

「くそーー」

 少年は大声で追いかけてくる男性をみて

 また逃げようとしていた。

「あ、あの子、捕まってくれ!」


「あっ・・」

 ぼっとしていた青年は正気にもどって

 逃げてる壮太っている少年の

 シャツのえり首を早めにつかんだ。


「放せ!!こらー放せ!!色男ーーーーー」

 壮太は掴まれた青年の手の内から抜け出すため

 暴れていた。

(色男・・色男・・・色男・・)

 その言葉でまたぼっとしていた。


 あの男は青年に言った。

「ありがとう。もう放してもいいよ。」


「な、壮太!またやったな!」

 少年は何かの物を手にしていた。

「あれ返しなさい!これから俺がお前にどうするのか分かるよな。」

「ちっ、ばーーか。知るかよ!」

「だったらしようがないなー兄さんに言おうかなー」

「なに?やめろよ!!」

 壮太は諦めたように

「分かった!!」

「さあ、行こうかー」


「あっ、ちょっと待ってて」

 男は青年に言った。

「あ、はい。」


 あの男は壮太を店の奥にある事務室に連れて入った。

 少し時間が流れたあと事務室のドアがあけた。

 そこから壮太がでた。


(お・・出た出た。)


 事務室から出た壮太は青年とでくわした。

 そして壮太は青年を睨んだ。

「こら壮太、止めないか。」

「ちぃっ、、」

「早く家に帰りなさい。」


「分かったって!!」

 壮太はぶっきらぼうに言った。

 それを見ている青年に向かって壮太は

 またギロリと睨んだ。

「ひっ・・」

 青年は敵視されたのは初めてだったので

 相手が少年だとしても少し緊張してしまった。

 それに子供から敵視されることは考えたこともなかった。


 それから壮太は店を出ていた。

「ふうー何か疲れる。」


「あ、わりー待たせたな。」

「あっ、いえいえ。」

「あの子は‥・・いったい・・」

「あ、壮太のことか。あの子今、反抗期でな。気にしなくていいよ。」

「ああ・・」


 青年は装いを改めて

「お久しぶりです。杉原さん。」

「お久しぶり、朝日向!」

「あれから2年ぶりだったかな。」

「そうですね。」

「さて、一人旅は初めてだよな。どうだった?」

「それがですねーとても楽しいですよーー自由になった気がしましたよ。

 旅ってこんな気持ちですねー」

 朝日向は子供のように笑っていた。


「朝日向、奥に俺の事務所がある。行こうか。お茶入れるから。」

 朝日向は杉原の事務所に入った。

 朝日向は事務所を見回した。

 小さなところで簡単な事務用品とデスクと椅子があった。


「あ、ここは倉庫を改造して狭いけど事務所で使ってるんだ。」

「本業はここでやるんですねーー」

「ここ、祖母の店は幼いころの思い出があってな、

 祖母はもういないけど・・この店は締めたくなかったな。

 一応、ここで自宅勤務もできるし・・」

「それよかったですねー」


「それはそれにしてもまさかお前がここに来るとは全然思わなかったよ。」

「約束ですから・・それに杉原なさんが言ってくれた故郷のお話を聞いて・・

 聞いただけだったなのにあこがれたんですよ。この街に・・

 絶対行ってみたいんだなーと思ったんです。」


「ここ青森に来た所感は?どうだい?」

「来てよかったと思いますーー」

 朝日向はバスに乗ったことからこの町で感じたことを

 楽しくしゃべっていた。

「何か・・新しい事が起きそうな気がしてて

 ワクワクするんですよ。」

 朝日向はその期待感で純粋な子供のように楽しんでいた。

「ここに来られて本当によかった・・!!」




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