鬼の実力
軍に入って大体1ヶ月が過ぎていた。
このころには俺の刀さばきも達人並みになっていた。どうやら刀の才能があったらしい。総に「なんでこんなスポンジみたいに吸収していくんだよ...。」って泣かれた。解せぬ
ま、そんなことはどうでもいい。今日は初めての出動依頼が来た。あんまり強くない妖怪だと門番でも倒せるが、(レーザー等の遠距離武器を使って)それなりに強いやつだと妖力弾を飛ばして牽制したりしてくる。そういう時に、軍の出動命令が出るようになってる。まあ、そんなことは2週間に一回あるかないかぐらいだが。
「んー。初めて出動命令が来たけど...。とりあえず行くか。」
~妖怪移動中...。~
ドゴォォォォォォォン!
「ぎゃあああああああ!」
「くっ、俺が出る!」
敵の鬼が予想外に強かったので総が出るらしい。さて、お手並み拝見と行こうか。
「ハハハ!キサマガココデイチバンツヨイヤツカ?」
「お前なんぞ俺で十分だ!」
「ケッイチバンジャネーノカ。ジャ、アソンデヤルヨ。」
「舐めやがってえええええええええええええ!」
総が切りかかりに行くが、敵に簡単に躱されている。
「ハハハ!ソンナ太刀筋ジャオレニアテラレナイゾ?」
「うるさい!オラアアアアアア!」
「モウオシマイダ!フンッ!」
パキイィィィィィィィン
刀の側面を殴って刀を折られてしまった。
「ハッ!」
「オラァ!」
ドゴッ!
「グハァ!」
総が鬼に腹を殴られて吹き飛んでしまった。
吐血してるので内臓が傷ついたらしい。
こりゃまずい。
「門番がやられてるからそれなりに強いとは思ってたが...なーんだ大したことね―じゃん。」
それは楓が強すぎるだけであってこの鬼事態は総5人分ぐらい強かったりする。
「って、総負けてんじゃねーか。押されてるし...しょうがない出るか。」
「アアン?ツギハオマエカ?」
「ああ。俺の友人を傷付けた利子は高くつくぜ?」
「ハッニンゲンガイキガンナヨ!」
どうやらこの鬼は俺のことを舐めてるらしい。
顔がまるで嘲笑っているように歪んでいる。
「死ね。」
俺は一瞬で鬼の後ろに回って袈裟斬りをした。
「イツノマニウシロ...二...?ッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
どうやら早すぎて反応が遅れたらしい。
『.....................。』
周りの兵士たちが呆然としている。どうやらまだ理解していないようだ。
まあ、ただの下っ端兵士が都市でトップクラスの兵士が勝てなかった妖怪を簡単に倒したのだ。しかも女顔なので、みんな女と勘違いしてるらしい。それと相まって視界ができないらしい。
『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』
「すげえな嬢ちゃん!」「おおおおおおおおおおおおお!」「すげえええ!」
「誰が嬢ちゃんだ!俺は男だ!その前に負傷者を運べ!」
「エエエエエエエエエエェエエ!嬢ちゃ「ああん?」あ、いや坊ちゃん男だったのか!?」
「うるせええええええええ!とりあえず運べええ!」
今日も平和です。全然平和じゃなかったけど。
うん。何も言うな。俺が言う。コレハヒドイ...。