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cyber girl ~REIKA~  作者: No_318
運命
16/68

~16~

数日後、麗加はまた落ち着きを取り戻していた。


しかし、仁とはギクシャクしていた。


賢との部屋での会話の意味も聞くに聞けないし、力もあの日に見られている。


医者ではどうにも出来ないのかもしれない。


益々自分の置かれている状況に不安を抱いた。


麗加は屋上で一人空を見上げていた。




「兄さん・・・前の話には実は続きがあるんだ・・・」


賢は定期検査に来た仁に話を切り出した。


「アンドロイドの暴走の他にもまだあるって言うのか

 一体どこまで事を大きくする気だ・・・」


「実は僕・・・・」


それを聞いた仁はまた言葉を失った。




その頃、麗加のいる屋上の上空に一つの影が現れた。


影は静かに麗加のいる屋上に降り立った。


気配に気がついた麗加は振り向いた。


そこにいたのは見知らぬ青年だった。


麗加は警戒した。


いつからいたんだろうか・・・。


「何・・・?あなた誰??」


青年はじっと麗加の目を見ていた。


中央で分けた前髪が、鋭い目に被っている。


180センチあるのではという長身で、引き締まった腕を晒していた。


麗加はハッとし、レッドタウンの爆発の時に見た人影を思い出した。


麗加の中でフラッシュバックが起こる。


影と青年が重なった。


麗加は振えと汗が止まらなくなった。


あの日の光景が蘇る。


麗加に向けて放たれた光・・・


「いやぁああぁぁあぁ!!!!!」


叫びと共に麗加は力を使ってしまった。


自身を守るかのように円を描いて爆風が起こる。


しかし青年は微動だにせず、さらりとそれをかわした。


麗加は驚き怯えた。


あの、仁らが言っていた暴走マシーンがコイツなのか・・・


そして今目の前にいる。


殺される・・・。


「やっぱりな、お前も志願したのか」


青年は口を開いた。


志願・・・?


麗加は何のことなのか分らなかった。


「志願・・・??何のこと?」


「とぼけなくてもいい。俺はお前の仲間だ」


「な・・何を言っているの・・・?あなた何者?」


青年は確信を覆す麗加の発言に疑問を抱く。


「何?お前もサイボーグなのではないのか・・・?」


「え・・??」


「その力は賢が与えたものではないのか?」


「どういうこと・・・?」


青年は自分のことを話し出した。




名前は丹波豪(たんばごう)


歳は麗加と同じ17歳だ。


豪はレッドタウンの住人で、両親を早くに亡くし、4人の弟妹達と暮らしていた。


あの日、豪は弟たちを残し大きなこの街に買出しに来ていた。


その時にレッドタウンが爆発。


豪は一瞬で家族を失った。

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