~13~
その頃、学校では勇也の所属するチームに試合の中止が言い渡されていた。
対戦校は昨夜爆発が起きたイエロータウンの学校だった。
幸い学校は一部が被害にあっただけで、生徒は無事とのことだったが同時に不安の色は隠しきれなかった。
「残念だったな。勇也、スタメン選ばれてたのに」
そう言ったのは勇也の親友の東海林星夜だった。
「しかたねーよ。」
二人は教室に戻っていく。
「でも、一体何が起きてんだろうな・・・」
勇也は窓から空を見上げた。
ドン!ドンドン!!
麗加の病室のドアから、か弱いノック音がした。
一瞬麗加はビクついたが、その先の声に肩を降ろした。
「おねーちゃん・・?大丈夫??おねーちゃんも痛かったの???」
先ほどの男の子が心配して麗加の病室までついてきたようだ。
麗加はそっとドアを開けた。
「大丈夫だよ。ちょっとびっくりしちゃったの。ごめんね」
「おねーちゃん魔法使いさん?僕ここ痛いのなくなっちゃったよ!!ありがとう!!」
麗加は微笑んだ。
麗加は男の子の手を取り、元の場所に戻った。
丁度治療を終えた母親が治療室から出てきた。
母親は腕を固定されており、顔や首にも痛々しい擦り傷があった。
「ママッ!!!」
「隼人!!ごめんね!!良かったわ!」
「あのおねーちゃんが、痛いの治してくれたの!!」
そう言って男の子は麗加を指差した。
一瞬母親は不思議そうに麗加を見たので、麗加は視線をそらしてしまった。
しかし、母親はすぐに笑顔で麗加の元に足を進めた。
「治療中ご面倒おかけして、ありがとうございました」
「あ、いえいえ!!」
親子は麗加に御礼を告げると、病院を後にした。
あの力のことを言われ、変な目で見られるかと思ったが、普通には理解できないことだろう。
しかし、麗加は自分は何かしらの能力を持っていることを確信したのだった。




