第七十一話: 芽吹きの季節
【注意事項】
本作品には自殺や精神的に重いテーマが含まれています。
読む際にはご自身の心身の状態を十分にご考慮ください。
心の不調を感じた場合は、無理に読み進めず、専門機関や信頼できる人に相談されることをおすすめします。
※この作品はフィクションです。登場人物・団体・事件はすべて架空であり、現実の自殺や暴力を肯定・助長する意図はありません。
久保田:「……でも、やっぱり気分が変わるな。」
腰山:「そうだな。桜ももうすぐ咲くし、春の匂いってやつか。」
久保田:「この空気を吸うだけで、ちょっと元気が出る気がする。」
腰山:「ま、気持ちはわかる。俺も少し散歩したくなった。」
久保田:「腰山、お前さ、昔のクラスのこと覚えてるか?」
腰山:「結構覚えてるぞ。夜学校に泊まったりしたよな。」
久保田:「そうだな。見回りに来た坂本先生に見つかって、すげー怒られたよな。」
腰山:「あ、あと、長谷川も道連れに、どっかの誰かさんが、海が凍っているのを観たいっていうから、くそ寒い中、海岸まで行ったりしたな。」
久保田:「すまんな。」
腰山:「良いよ、日の出もきれいだったし。」
腰山:「今考えると、馬鹿なことばっかりしてたな。」
久保田:「でも、そういう時間があったから、今でも笑えるんだよな。」
腰山:「ああ、そうだな。懐かしいな。」
久保田:「残すところ、数日か…」
久保田:「あー、やっぱりこういう何でもない会話って、落ち着くな。」
腰山:「それな。最近は忙しいし、こうしてゆっくり話す時間って貴重だ。」
久保田:「……腰山、これからもたまにはこうやって、のんびり話そうぜ。」
腰山:「ああ、約束だ。」
9時58分:
腰山:「…お、来た来た。」
長谷川が少し息を切らせて駆けてくる。
長谷川:「お、おはよう…ギリ間に合ったか?」
久保田:「ギリだな、相変わらずだ。」
腰山:「まったく、いつもこうなんだから。」
3年1組の教室:
長谷川:「な、久保田、坂本先生の予定は確認したのか?」
久保田:「…いや、」
長谷川:「え?、これならお前の家でも良いじゃん。」
久保田:「すまん、盲点だった。俺確認してくるから少し待っていてくれ。」
職員室へと走った。
コンコンコン
久保田:「失礼します。坂本先生はいらっしゃいますか?」
福田:「久保田さん、坂本先生なら、今会議中だから居ないよ。どうしたの?なんか用?伝言を預かろうか?」
久保田:「いや別に…坂本先生に伝えてくださいお時間がある時で良いので、3年1組の教室にお越しになってくださいと」
福田:「深くは聞かないけど、すぐ終わるの?」
久保田:「…多分。」
久保田:「あ、それと福田先生今日、教室を少し使って良いですか?」
福田:「あー、いいですよ。今日は会議室と職員室を往復するだけだから。」
福田:「あ、丁度良かった、久保田さん少し手伝って。すぐ終わるから。」
久保田:「はい。」
20分後:
福田:「ごめん、ありがとね。坂本先生今日は特に忙しいから、じゃあ伝えておくね。いつ頃までいるの?」
久保田:「放課後くらいです。」
福田:「分かった。伝えとく。」
腰山:「…だろ?」
長谷川:「たしかに!」
長谷川:「おッ!」
腰山:「遅かったな、久保田、どうだった?」
久保田:「ごめん、福田先生に捕まってた。坂本先生は今日は忙しいって、でも放課後までは待ってみようぜ。」
腰山:「はいよ、せっかく午前中に報告をすませて、午後からゲーセン行く予定だったのに」
いつもご愛読賜りまして、誠にありがとうございます。
重く深いテーマに向き合いながらも、登場人物たちの物語はなお続いております。
彼らの心の揺れや選択の行く末を、これからも温かく見守っていただけますと幸いに存じます。
一歩ずつ前へ進む姿を、読者の皆様と共に感じられますことを心より願っております。
次回も変わらぬご厚情を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。
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次回更新日:11月30日 18時,22時(社会情勢によって変動。)




