表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自殺請負人ー依頼は、命の終わらせ方ー  作者: マイライト
黄昏の老賢者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/89

第六十七話:三人の帰り道

【注意事項】

本作品には自殺や精神的に重いテーマが含まれています。

読む際にはご自身の心身の状態を十分にご考慮ください。

心の不調を感じた場合は、無理に読み進めず、専門機関や信頼できる人に相談されることをおすすめします。


※この作品はフィクションです。登場人物・団体・事件はすべて架空であり、現実の自殺や暴力を肯定・助長する意図はありません。


長谷川は苦笑しながら続ける。

 「俺は難しいかもしれないけど国信(国際信州学院大学)に行くために勉強してる。」


「ま、まだ結果はわからないけどな」


久保田:「大丈夫だよ。このまま自信をもって、長谷川は努力してるし、伸びるタイプだと思う。」


長谷川:「……そう思う?」


腰山:「うん。少なくとも、俺たちはそう信じてる」


坂本:「よし、じゃ再開するぞ。」


二時間後、補習は無事終了した。

坂本先生が答案を確認しながら言う。


「久保田……お前、かなり良くなってるじゃないか。よし、この調子でいけば次の小テストは合格圏内だ」


「ほ、本当ですか!?」


「嘘ついて誰が得するんだ。自信持て」


その言葉よりも早く、後ろから肩を叩かれた。


腰山:「やったな久保田!」


坂本:「さすがだな腰山、次の定期試験は合格ラインだ。昨日質問にきた問題も完璧だ。」


坂本:「自学でここまでとは、すごいな。長谷川、お前もこの成績なら国信には余裕の合格ラインだ。」


坂本:「お前たちおつかれ。これ、先生が最近はまっている、かみかみ豆だ。今日は頑張ったからな。お前たちも食べるか?」


久保田・腰山・長谷川:「いつも頑張っています!」


久保田:「食べたいです。」


腰山:「欲しいです。」


長谷川:「ください。」


久保田:「このあと、先生久しぶりにトランプしません?」


坂本:「それは、お前たちの進路が確定したらの約束だろ?」



補習が終わったころには、空はすっかり赤みを帯びていた。

正面玄関を出ると、長谷川が伸びをしながら言った。


「今日、めちゃくちゃ疲れたな……。でもまあ、やらないよりはマシか。」


「坂本先生、容赦なかったな。夏前だからって気合い入れすぎだろ」

腰山がぼやくと、久保田は笑って肩をすくめた。


「まあ、あの人なりの優しさってことで。」


三人は並んで坂を下りはじめた。風が少し湿っていて、夏が近いことを感じさせる。


「まあ……俺のせいでもあるしな。」


「そうそう。だからほら、今日おごってくれるんだろ?」

腰山がすかさず食いついてくる。


「そうだよ。俺、アイス希望ね。」

長谷川もちゃっかり便乗する。


久保田は一瞬「え?」と止まりかけてから、思い出したように言った。


「いや、アイスとかじゃなくて……『参考書』をおごるって言っただろ俺。」


「それは違うだろ!!!」

腰山と長谷川の声がきれいに揃った。


「なんで疲れたあとに参考書なんだよ!」

「ご褒美の概念どこ行ったんだよ!」


「勉強しろってことだよ。ほら受験生なんだから。」

久保田がとぼけた顔をすると、二人は完全に呆れたようにため息をついた。


「はあ……だから深見さんに好かれるんだよ。」

腰山がぼそっと言う。


「は?急に何だよ」

久保田が耳まで赤くなる。


「いや、真面目じゃん。そういうとこ、女子は好きそうじゃね?」

長谷川がニヤつく。


「うるさいって!」


そのやり取りに、夏前の熱気が少しだけ和らいだ気がした。


しばらく歩くと、腰山がふいに言った。


「でもよ、三人でこうやって帰るの、久しぶりだな。」


「たしかに。受験だからってみんなバラバラだったしな。」

長谷川が空を見上げる。


久保田も、同じ夕焼けを見ながら小さく頷いた。


「じゃあさ――今日だけはアイス奢ってやるよ。その代わり、後日ちゃんと参考書コーナー行くぞ。」


「結局参考書かよ!!!」


三人の笑い声が、少し蒸し暑い夕風に溶けていった。


いつもご愛読賜りまして、誠にありがとうございます。


重く深いテーマに向き合いながらも、登場人物たちの物語はなお続いております。


彼らの心の揺れや選択の行く末を、これからも温かく見守っていただけますと幸いに存じます。


一歩ずつ前へ進む姿を、読者の皆様と共に感じられますことを心より願っております。


次回も変わらぬご厚情を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。


―――――――――――――――――――――――――――――――――

次回更新日:11月23日 18時,22時(社会情勢によって変動。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ