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ep10.『聖母と道化、その支配人』 約束の指輪

水森唯はプラスチックの宝石の指輪をキラキラした目で見つめている。


「……本当に綺麗──────────」


そうなのか?


俺にはピンと来ないが、水森唯や“プリアリ”作中の世界では大切なものなんだろう。


水森唯はコンパクトを閉じ、元のカプセルに入れた。仕舞うのか?


ねぇ、と水森唯は俺の方を遠慮がちに見ながらこう言った。


「……これ、私が貰ってもいいかしら……?」


ハァ?


俺は拍子抜けしたようにそのままこう伝えた。


「何言ってんだよ。水森がガチャで当てたんだろ」


他に誰がそんなもの欲しがるって言うんだ?と俺が返すと水森唯は俯きながらこう答える。


「……ほら、小泉先生、プリアリも履修してるかもしれないし─────」


何をそんな心配してるんだろう。


「いやいやいや。確かに小泉もオタクだけどさ。それになんかの魔女っ子コンパクトとか持ってたの見た気もするけど─────────」


でも小泉が沼ってるジャンルはアイぷりなんだからさ、多分そっちの方がいいと思うし、と俺が言うと水森唯は心底嬉しそうな表情を浮かべた。


「……ここまで付き合わせたんだしさ。水森にも何か戦利品がないとダメだろ?」


俺がそう続けると水森唯はもう一度カプセルからコンパクトを取り出して眺めた。












「……私、大切にしてた指輪を無くして落ち込んでたから────────すごく嬉しい」


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