表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

949/1123

ep10.『聖母と道化、その支配人』 宗教

未知の世界だ。

色彩の洪水。


いや。


多種多様なキャラクターが空間のありとあらゆる箇所に鎮座している。


空白のない場所。


店内には特徴的なアニメ声の曲が流れている。


何かのアニメの主題歌だろう。俺にはそれが何の曲なのかはわからない。


俺は周囲を見渡した。


ぎっしりと───────おびただしい数のキャラクターが目の前にいる空間。


男キャラもいれば女キャラもいる。


その一つ一つに名前があり、物語があり、バックボーンを持っている存在なんだろう。


八百万(やおよろず)


なんとなくそんな単語が頭に浮かぶ。


俺にはさっぱり理解は出来ないが────────このキャラクターの一人一人が誰かにとっての“推し”なんだろう。


誰かの支えになってるならまあいいことなんじゃないか。知らんけど。


経済も回してるようだしな。


店内で熱心に商品を物色する客たちを見て俺はぼんやりとそう思った。


「ところでさ、小泉の推しとやらはどこにあるんだ?」


俺がそう口にすると水森唯は入り口付近の等身大パネルを指差す。


「……ここよ。お店の中心の全面が“アイぷり∞”の特設会場みたいになってるの」


そう言われてみれば。


よく見ると店内の一番目立つエリアに“アイぷり“とやらのポスターやPOPが大きく掲示されていた。


流行ってんだな、こういうのってさ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ