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ep10.『聖母と道化、その支配人』 諜報作戦開始

バスを降りる時に水森唯の手から乗車券を素早く奪い、料金箱に小銭と共に投げ入れる。


「……あ、2人分です」


「……!」


少し動揺した表情を浮かべた水森唯と共にバスを降りる。


ちょっと、と水森唯は困惑を隠しきれない様子で俺を見つめていた。


「……佐藤君、さっきは─────────」


ああ、と俺は極力なんでもないような様子を心がけながら答える。


「俺の都合に付き合わせちまってんだからさ。こんぐらいさせてくれよ」


それに、と俺は強調するように付け加えた。


「今日はグッズ買うだけじゃなくてさ。いい機会だからなんか食っていこうぜ」


奢らせてくれよ。な、いいだろ?と俺が言うと水森唯は驚いた表情を浮かべたまま黙った。


これは千載一遇のチャンスなんだよ。


アニメのキャラのグッズ買ってはい解散、て訳にはいかねぇんだ。


なるべく理由を付けてとにかく水森唯を足止めする。


そうだ。


水森唯となるべく多くの時間を過ごして──────────なんでもいいから話を聞くしかない。


きっかけになる糸口。


それさえ見つかれば──────────


何がなんでも水森唯の身の上に起こったこと、そのヒントを今ここで引き出さなきゃならねぇ。


その為に俺ができること。














それは───────────水森唯に話しかけまくる。ただそれしか今の俺に実行出来ることはないように思えた。

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