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ep10.『聖母と道化、その支配人』 生存ルートの探索

マジで全然読んでないんだが。申し訳ない。

どうする?


俺は考えを巡らせた。


本を返し終わってしまえば最後だ。


水森唯の身に起こったことについて調べることの出来る機会はもう無いだろう。


自宅にまで押し掛けて空振りだったんだ。


祖母の介護問題。


こればっかりはお手上げじゃねぇか。


いや、“こればっかりは”ってなんだよ。これ以外でも多分お手上げだ。


俺の手に負える問題じゃない。


こういうのは役所だの地方自治体だのの管轄じゃねぇか。


俺にせよ、水森唯にせよ───────────中学生が出来ることなんてたかが知れてる。


なす術無しだ。


俺は自分自身の無力さに心底絶望した。


けど。


もう一度[車輪の下]の裏表紙を見つめる。

  

このまま水森唯やその母親・祖母が死ぬのを黙って見てるつもりか?


それどころか放置すればまもなく水森唯も死に向かうだろう。


じゃあどうする?


『生存ルート』。


そんなものが存在するとでも?


俺は改めて自分自身に問いかける。


本当にもう出来ることが無いのか?


暫く考えた後、俺は一か八かの賭けに出ることにした。









「なあ水森。ちょっともう一つ頼まれごとを引き受けてくれねぇか?」


ダメ元で言ってみる価値はあるな。

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