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ep10.『聖母と道化、その支配人』 事件

マジで洒落にならないんだが?

何があった!???


家の中からは異常な様子が伝わって来る。


ガチャガチャとした音、金切り声。


その後シンと静まり返ったかと思えば───────僅かに啜り泣くような声が漏れてきた。


────────何だ!?


明らかに尋常では無い、事件の気配に俺は身構えた。


まさかとは思うが、もう既に死体が出来てるって事はないよな─────────!?


てか、水森唯は大丈夫なのか?


何らかの事件に巻き込まれたって線も考えられるが─────────


暫く待っても何の音沙汰もなく、新たな動きもない。


どうする?


家に入るか?


時間を戻る前にこの家には入ったことはあるから、おおよその間取りは把握出来てはいる。


最初の動きからかなりの時間が経っているかのようにも思えた。


水森唯は出て来る気配がない。


だからと言ってこのままここで待ってても埒があかないだろう。


意を決した俺は玄関のドアに手を掛けた。


古びて色褪せた木製のガラス戸は軋んだ音を立ててスライドされる。


立て付けが悪いのか、思うようには滑らない。途中でつっかえるガラス戸がガタガタと震える。


その不具合っぷりが水森家の荒廃ぶりを端的に示しているかのようにも思えた。


「なあ、水森────────」


恐る恐る震える声で小さく呼びかける。


ゆらり、と暗がりの中で動く影があった。








いやホント、マジで事件じゃねぇのこれ───────────?


誰も死んでないよな────────?

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