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ep7『ドッペルゲンガーと14歳の父』 self treasure

とんでもねぇモンが景品に混ざってるな!?

「!?」


アダルトグッズ!?


てか、そんなモン景品にすんなよ……


しかし、そもそもRTA状態の中で手持ちの物資を総動員して祭りに参加してくれたんだよな────────


だとしたらこっちがどうこう言えた義理じゃ無いし、“フーミンのバーで開催してたパーティーのビンゴゲームの余り”って点でうすうす察せられたような気もする。


「……要らない」


岬は興味無さげに射的でゲットした景品を全部俺に押し付けてくる。


「っておいおい!?中も見ねぇで勿体ないだろ!?」


もしかしたらお前も使うことあるんじゃね!?と俺が言うと岬は溜息をついた。


「……いや。要らないよ。君の方が使用頻度が高いんじゃないか?」


いやいやいや……


「何言ってんだよ?お前さ、学園の王子様とかなんだろ?俺なんかより滅茶苦茶モテるんだろうし────────」


彼女に使えばいいんじゃね?と俺が言うと岬はフン、とまた鼻を鳴らした。


「いや、王子だのなんだのは周囲の人間が面白おかしく言ってるだけで……僕はただの学生に過ぎないよ」


それに、と岬は続けた。


「今、彼女だなんて僕には居ないしね。君の方こそ周囲に女子が沢山居そうじゃないか?」


えっ!?


思わず俺は絶句する。


俺の方がモテてそうって意味で言ってんのか?


「……んなこたぁーないって!何言ってんだよ?!俺なんか人生で一回も彼女とか出来たことねぇし!?」


俺がブンブンと首を振ると岬は意外そうに呟いた。


「……そうかい?人は見かけによらないんだね?」


どういうことだよ?俺がモテてる風に見えるってことか?は?嫌味か?嫌味なのか?


「お前さ、俺のこと買い被り過ぎてんじゃねぇの?なんでそう思うんだよ?」


「……そもそも、花園家のご令嬢とタッグを組んでイベントを開催とは───────普・通・の・学・生・とはとても思えないよ」


そこか。


そう言われるとまあ、岬が俺のことを過大評価してる感じなのは理解できる。


まあ、それって花園リセがスゴいのであって俺じゃないしな。


「どっちだっていいけどよ。俺、マジで女に縁とか無いしこういうのガチで使う機会ねぇし───────」


とにかくお前が持っとけって、と俺が言うと岬は少し考えた後、こう言った。


「じゃあ、君が開けてみればいいんじゃないか?」


そうっスよw、とすかさず概史が反応する。


「アダルトグッズって言ってもw男性用とか女性用とか両方で使う用とかイロイロあるじゃないっスかwww」


ランダムで入ってるんで開けてみて判断してくださいよwwwという概史の言葉に俺は固まる。


え?女性用?女性用のアダルトグッズって?


「セクシーランジェリーとかコスプレ衣装的な物が入ってるって意味か?」


さあ?wwwと概史はハイテンションで答える。


射的の景品になる程度の箱なのでそこまで大きいというワケではない。


コスプレ衣装にしては小さい箱な気もするし、水着的なコスチュームの線もあるかもしれない。


俺はそろりと箱のサイドの包装紙を開けようと試みる。


セロテープをそっと剥がすと中身の箱の側面が出現した。


[iroha]という文字が見える。


「えーと?なんて読むんだ?」


イロハ……?と俺が口にすると概史がすかさず反応する。


「あ、それ女性用っスねwww」


「女性用?」


俺が聞き返すと概史はこう答えた。







「要するに女性用のTENGAっスよw」


!?

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