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ep5.5『TALKING ABOUT SEX(again)』 Here comes a new challenger!

御月は俺を甘やかし過ぎなんじゃねぇだろうか。

俺は御月の家に一泊し、翌朝一緒に登校した。


服はいつの間にか御月の母親が洗濯しておいてくれたらしい。


どこまでも至れり尽くせり、そして何故かいつも俺を最高に甘やかしてくれる御月レイジ。


朝食までご馳走になり、こんなにも良くして貰ったと言うのに。


お陰で体力も気力も全回復したし。


だけど。


俺の心は何処か空虚だった。


どうしてだろう。


御月はこんなにも俺の事を心配してくれたっていうのに───────


昨日だってそうだ。


顔色の悪い俺がフラフラと廊下を歩いているのが見えたからって、わざわざ教室を抜け出して追っかけてトイレまで来てくれたらしい。


その前後にも───────


ウチのクラスのキョロ充男子達が『最近佐藤、めっちゃトイレで吐いてね?www二日酔いとかウケるwww』とか廊下で話していたのを小耳に挟んで心配してくれてたらしいんだな。


同じクラスの奴らにそんな風に思われてたってのは意外だったが、逆に好都合だよな。


俺のキャラ的に“二日酔い”って思われてた方が自然だからな。


御月だけなんだ。俺の異変に気付いてくれたのは──────


御月に心配されればされるほど、俺の心が苦しくなる気がした。


本当の事を話せない罪悪感からだろうか?


─────それとも“呪われた忌み子“っていう事を隠してる後ろめたさ?


俺はまたどうしたらいいかわからなくなってしまった。


こんな時は──────


頭を空っぽにすべきだろうな。


久しぶりに格ゲーでもやるか。


俺はその日の放課後、概史の家に向かうことにした。


概史ってさ、兄貴のフーミンと一緒に住んでんだけどこの兄貴がまたイカれてんだ。


レトロゲーマニアなんだけどさ、業務用の筐体とか普通に家にゴロゴロあんの。ヤバくね?


中でも特にお気に入りなのがネオジオの格ゲーなんだよな。


業務用MVSってのが置いてあんの。25年くらい前には駄菓子屋やスーパー、レンタルビデオ屋とか街中至る所に置いてあったらしいぜ。想像出来ねぇよな。


これ一台で4種類くらいの格ゲーが出来るんだけどさ。


概史んちに置いてある奴には「KOF96・真サムライスピリッツ・リアルバウト餓狼伝説・風雲スーパータッグバトル」の4本が入ってんだよな。


当然だが金を入れなくてもプレイ出来る設定にしてあんの。スゲェよ。


俺、たまに概史んちで遊ばせて貰ってるんだけどさ。結構楽しいんだよな。これが。コマンド入力ムズいけど。


そんな訳でさ、概史ん家に行ったんだけど────────










ここで更に心が折られるなんて思ってもみなかったんだ。

俺んちにも一台欲しいわ。

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