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ep5. 『死と処女(おとめ)』 子宮に注がれる液体

待て待て待て

いや、痔には対応して無くね?


ってか、女性用だろうがどう見ても……


取説の図解を見た俺は更に動揺した。


このアイテムを持ち、局部に挿入している女性のイラストが添えられている。


『リラックスした状態でお風呂やトイレでご使用ください』


リラックスした状態か……


力が入ってたら挿入出来ないって事だもんな……


未知との遭遇に俺は何と言っていいか全く解らなかった。


いや、元はと言えば俺が悪いんだけどさ。


俺はもう一度チューペットみたいな液体の容器を見る。


120mlと箱に書いてある。


え、じゃあリポビタンDの1本分の内容量より多くね??


それは結構な容量のようにも思えた。


え、コレ全部ブッ込むのか?


これだけの量を??


リポビタンD1本分より多い量……


俺は保健体育の教科書で見た“子宮”の図解をうっすらと思い浮かべた。


この量の液体が子宮に注がれるのか?


何やら恐ろしくなった俺はこの全部を箱にしまった。


小泉はいつもコレを使ってるのか?


小泉の子宮にこれだけの量の液体が入っていく様子が一瞬脳裏に浮かぶ。


俺はそれを打ち消すように首を振った。


結局の所、俺は童貞のままだから何も知らないままなんだろうな。


想像したらちょっと怖くなった。


「なあ、センセェはいっつもこれ使ってるのか?」


聞くべきじゃないって思ってた筈なのに、つい俺はいつもの調子で小泉に訊ねてしまう。


悪い癖だよな。


「いや、貰い物なんだが結局使わずじまいでな」


小泉は首をすくめる。


え??


「貰い物」


女ってのはこういう物品をあげたり貰ったりするものなのか??


え???


男同士で言ったらTENG◯をフザけて誕生日プレゼントに選んだりするノリ?


そういえばそういう事もよくあるよな。


ヴィレバンやドンキの18禁コーナーで買っちゃうノリ的な??


「佐藤、お前は勘違いしてるようだがコレはそういう代物じゃないぞ」


小泉は呆れたように俺を見ている。


「普通に薬局やドラッグストアで売っているものだ。どちらかと言えば“生理用品”と同じような分類の商品だと思うが」


小泉は俺の思考を見透かしたように釘を刺す。


「まあアレだ。私自身が長年酷い生理痛で悩んでいてな。最近になってドラッグストアでバイトを始めた友人が差し入れとして何点か持って来てくれたんだ」




なるほどそうだったのか。


俺はなんとなく納得して少し安心した。



え、小泉ってそんな苦労してたのか。

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