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★ep10.『夢千夜』聖母と道化、その支配人 第十二夜
組み伏せた小泉が暴れる。
「ふざけるな……っ!!」
こんなとこでそんなこと出来る訳ないだろう、と小泉は死に物狂いで抵抗してくる。
ヒラヒラとした衣装は本当に出来がいい。
さすが八宇さんの作品だ。
小泉みたいなのですら本当のアイドルみたいに可愛く見えてくるんだから不思議なものだ。
「可愛いじゃん」
何気なくそう呟くと小泉は目を逸らした。
小泉の頬と耳は赤い。
暴れすぎて血が上った?
俺は小泉のニーソックス─────────やたらフリルやリボンが付いている────────を片手でずり下ろす。
「…っ!!」
小泉がすかさずそれに反応し、反抗もする。
「ここでそれを脱がせる必要は無いだろう!?」
どうしてだよ、と俺が聞き返すと小泉は言葉を詰まらせる。
「それは……」
ニーソックスは脱がせちゃいけないのか?
「履いたままヤって欲しいって意味?」
俺がそう確認すると小泉は追い打ちを掛けるように俺に抗議する。
「な……そんな訳ないだろうが!!」




