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ep10.『聖母と道化、その支配人』事件

俺達は不安と期待、それから言い知れない興奮のようなものをそれぞれ胸の内にしまったままただステージを眺めていた。


途中で祖父さんの部下のような女性(秘書かも)が現れ、俺たちに差し入れのドリンクをくれた。


俺達はただ無言でドリンクを飲み干した。


諸星キクコが俺の方をチラチラと見ている。もう帰りたいんだろうか。


そうだな、もうレッスンとかも必要ない段階に来てるし──────────早く帰って体調を整えた方がいいだろう。


そろそろ帰るか、と俺は声を掛けると祖父さんと部下の女性はステージトラックを閉じ、撤収し始めた。


「ここの鍵閉めてもう帰ろうぜ。明日も早いんだしな」


俺がそう言うと小泉は頭を抱えた。


「あ!提出しなきゃいけない書類忘れてた!」


上野が気の毒そうに小泉を心配する。


「えーっ!?小泉っち、ガッコの仕事残ってんの!」


まあ大したものじゃない、と小泉が答えると水森唯も小泉を気遣う。


「ここ最近の小泉先生、スケジュールがかなり大変だったでしょう……」


確かにな。この中で一番無茶をさせてるのは小泉だし。それは俺もちょっと申し訳なく思っていた。


「まあ、今日から本番当日まではみんなゆっくり身体を休ませようぜ」


そう言いながらボーリング場に戻ると────────────────楽屋代わりのスタッフルームから悲鳴がきこえた。


「きゃあああッ!??」













急いでスタッフルームに向かった俺達が目にしたものは────────────ズタズタに切り裂かれたステージ衣装だった。






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