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ep10.『聖母と道化、その支配人』スタァ誕生前夜㉟


さて。


佐々木の加入が決まったのはいいが、他の連中と上手く行くだろうか。


そもそもこの段階で───────────このメンバーで団結してアイドルグループとしてやっていける要素があるのだろうか。


途端に不安になるが、そうも言っていられない。


まあ、あれだ。


佐々木は水森唯と仲がいいし、上野綾とも仲良くやれそうではある。


残りは諸星キクコだが─────────────


そもそも諸星キクコと上野綾はキャラが被ってる気もする。


よく考えたらアイドルグループのメンバー五人中二人がギャルっていうのはどうなんだろうか。


こんな構成のアイドルグループってアリなんだろうか。


俺が一人で悶々としていると、それを見透かしたように佐々木が揶揄ってくる。


「……自信なさそうね。プロデューサーさん」


放課後の時間。


俺と佐々木は一足先にレッスン場に向かった三人を追いかけて徒歩で移動していた最中だった。


「揶揄うなよ。これでもガチで胃が痛いんだぜ」


俺がそう言うと佐々木はまた意味ありげに笑った。


「……さて、そうは見えないけどね?」


おいおいおいおい。こっちだって真剣なんだよ。俺がふざけ半分でやってるように見えるって言うのか?


それにしても、と佐々木は楽しげにこう呟いた。


「……レッスンする為に廃業したボーリング場を丸々使えるなんて贅沢な話ね」


まあ、水森唯の祖父のコネとか人脈なんだろうけどさ。


「……それって秘密基地みたいでいいわね」


活動拠点が増えるのは助かるわ、とウキウキな様子で口にしたその表情は───────────────小学生の頃の佐々木と同じだった。



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