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ep10.『聖母と道化、その支配人』スタァ誕生前夜㉚

「おう。お前何してんだ?」


俺が天宮烈奈に気安く声を掛けたからか、神司がキッとこちらを睨む。


「あのねー!きょうはしんじくんにしゅくだいみてもらうの!」


天宮烈奈が屈託なくニコニコと話している一方で神司は今にも血管が切れそうな表情をしている。


「なあ、天宮。ちょっと聞きたいんだけどさ────────────」


お前、歌ったり踊ったりするのは好きか?と俺はさりげなく探りを入れてみる。


「うん!わたし、バレエとピアノならってるの!」


おどるのはすきだよ!と天宮烈奈はクルクルとターンをしてみせる。


ふむ。


バレエとピアノの経験者か。


リズム感がありそうだし、何より踊れるのは強いな。


俺はチラリと横の水森唯を見た。


水森唯もこちらも見ている。


俺は小さく頷き──────────慎重に天宮烈奈に質問を続けた。


「なあ天宮。歌と踊りの発表会みたいなやつがあるんだけど───────────もしよかったらお前も出てみないか?」


ハァァ!?と神司が素っ頓狂な声を上げる。


ヤバい。神司から物言いがつきそうだな。


「そう。私のお祖父さんが主催する市のイベントなのよ」


上手い具合に水森唯も援護射撃のようにサポートをしてくれた。


タイミングばっちりじゃねぇか。


一緒に行動する間に俺の思考パターンを読み取ってくれるようになったんだろうか。


「……な……!!」


神司が何か言う前に────────────天宮烈奈が元気よく返事をする。


「うん!いいよ!」



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