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ep10.『聖母と道化、その支配人』スタァ誕生前夜⑰

なんてことだろう。


水森唯がセンターじゃなくなる!?


そんな馬鹿な。


水森唯のセンター無しにスタァ☆レモネイドの復活はあり得ないだろう。


一体どういう了見だ!?


俺と御月は顔を見合わせたまま固まってしまう。


いや。


ここまでこの話を聞いておいて出した条件が『自分をセンターにする』であったということは────────────


諸星キクコは最初からアイドルになる気なんてないんだろう。


だってそうだろ?


今まで虐げられていた親子の夢を託した『ご当地アイドル復活劇』であり、そして親の叶えられなかった夢に対して娘がリベンジに挑むという───────いわば、誰もが注目する話題度抜群の新生スタァ☆レモネイドのステージだぞ?


その状況で自分がセンターをやりたいってよく言えたな!?


普通、言わないだろ?この状況でさ。


人の心が無さすぎる。


しかし、じゃあどうするよ?


やりたくないって人間を説得するのもタイムロスだからな。


なにしろ時間は限られている。


概史の彼女の撫子辺りに声を掛けるか、或いは天宮レツナ辺りに打診した方がまだ望みがあるんじゃないか──────────?


俺がそう思った瞬間だった。


意外な人物が口を開いた。


「いいわ」


……は!?


「いいって────────正気かよ水森!?」


思わず俺が声を荒げると、水森唯は至って冷静な様子で諸星キクコに向き合った。


「センターが確約されていれば────────スタァ☆レモネイドのメンバーとしてステージに立ってくれるのね?」


ハァ!???


「何を言ってるんだ水森!?」


それじゃ意味ないだろ、と言い掛けた俺の言葉を遮り、諸星キクコがこう答えた。


「いいわよ。もちろんやってあげるわ」


おいおいおいおいおいおい………












いきなり最悪な状況に転んでないか!?



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