表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1004/1123

ep10.『聖母と道化、その支配人』スタァ誕生前夜②


そうだな。水森唯はここまの覚悟を俺に見せたんだ。


多分───────────俺を信頼してくれてのことだろう。


だったら、俺の返事は決まってるじゃないか。


俺は腹を括った。


「ま、まあ学校の文化祭の延長みたいなノリなら─────────」


俺がそう口にすると祖父さんはホッとしたような表情を浮かべた。


「やってくれるのかい?佐藤君────────」


ええ、どうして俺なのかはよくわからないですけど、と答えると祖父さんと水森唯は顔を見合わせてニッコリと笑った。


「何を言ってるの。佐藤君ほどの適任者はいないのよ」


祖父さんもうんうんと頷く。


「……はぁ」


よく状況が飲み込めないまま俺はぼんやりと返事を返す。


俺がプロデューサーに適任?


なんかゼンゼン畑違いとしか思えないんだが。


「????」


俺が狐につままれたような表情をしていたからだろうか。水森唯が説明するようにこう言った。


「こういうのはね、逆にアイドルに興味ない人の方が向いてるのよ」


過去の失敗を二度と繰り返さない為にもね、と水森唯は強調する。


祖父さんも深く頷いている。


「いや、確かに俺はアイドルとかに興味無いけどさ─────────なんで俺?」


俺がそう聞き返すと水森唯は意味ありげに笑った。


「佐藤君は絶対大丈夫な人だってわかってるからよ」


だから、と水森唯は続けた。


「佐藤君が適任なの。これ以上なく、ね」


そう言われてもピンと来ない。


文化祭レベルのステージとは言え、素人にプロデュースなんて出来るのか?


俺がまたしてもポカンとしていると水森唯が俺の肩を叩いた。









「ほら!しっかり頼むわよ。プロデューサーさん!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ