(5)背教者を許す
(5)背教者を許す
また彼らは、イスラム教徒の中には背教者がおり、その人達を神様の教えに基づいて死刑にしなければならないと言っているので、そうだとしたら彼らは戦いを放棄出来ないという事であり、よって国際法廷には加盟出来ないという事になってしまう訳なのですが、その彼らの言う背教者はそもそも背教者ではありません。
まず彼らの言う背教者を二種類に分けておきます。
一つは、「イスラム教国の世俗化・西洋化・共産化を志向し腐敗と圧制を蔓延させるイスラム教国の指導者達」で、もう一つはマララさんの様なやはりイスラム教の世俗化を志向する一般の信者です。
そして、なぜその人達が背教者ではないかというと、それは宗教とは価値観ですから本来強制があってはいけません。イスラム教でもそうなっています。(コーラン第2章256節「宗教に無理強いは禁物」)
しかし現在のイスラム教は片親が信者ならその子供は自動的に信者になるそうです。そして棄教は原則死刑です。
立派な強制です。
まず当然の疑問を解決しなければなりません。
何故神様の言う事は私情など挟まず全て受けるという原理主義の彼らがこの強制を否定しないのでしょうか。
一応『片親が信者なら子供も信者』も神様が言っているのかもしれないと思って日本語版のコーランを「子」と「生」のワードでページ内検索してみましたがとりあえずそれらしい話しは見つけられなかったので、念のため更にO.K.waveとYahoo!知恵袋で質問してみたところそちらも神様は言っていないという意見が大勢でした。
そしてそれらの回答によると、それを決めたのはそれぞれ預言者ムハンマドさんかウンマーという信者の共同体だろうという話しだったのですが、興味深いのがその回答をくれた人達がそれぞれ、およそ『イスラム社会で育てばイスラム教徒になるのは当然』とか、『何の宗教でも多宗教に対しては否定的だから他の選択肢はない』などそれを支持していたのです。
まあ確かにその状況にいたら、イスラム地域では他教徒は税金を払わなければならないとか、他にも何かと不便も多いらしいですから、ある意味逆に強制しているなどは思いもしなかったのかもしれませんが、それにしても…
…
,,不便しようが税金を払わなければならなかろうが『絶対の神様』が『『強制したら駄目』』と言ったら原理主義なら強制しちゃ駄目でしょう,,
『『『常識的に』』』
・・・・
背教と言ったって大して信仰のない人を無理やり信者にしていたらそんなものです。
それにしても神様の道の為なら命も惜しまないという彼らが、神様が否定する強制をしてしまうとは、まあこれは完全な勘違いでしょう。別に明らかに悪意などないでしょうし、後で言いますがイスラム教の神様は信者が犯した罪を償える道も用意しています。
彼らは神様が否定する強制によって信者にされた人達を背教者だと言います。
どうして、「宗教に無理強いは禁物」と言う神様がそんな事望みますか。
つまり彼らの言う背教者とはそもそも背教者ではないのです。いやもっとも彼らが【【神様より自分達の方が正しい】】というのなら話しは別ですがね。
またそのときにその人達の中の「イスラム教国の世俗化・西洋化・共産化を志向し腐敗と圧制を蔓延させるイスラム教国の指導者達」の【イスラム教徒を食い物にした事に対する一般的な罪】をいうのならば、思い出してください。
それはその人々も、先だって申し上げた、望むべきわたくしの理論のような解決方法を知らなかったから、弱肉強食上結果的にそのような立場に甘んじていた、彼らが更生させる事も出来た許されるべき欧米イスラエルや独裁者達と同じだという事なのです。
しかし彼らの問題はそれだけではありません。
と言いますのはイスラム教は現在、その強制的に信者にされた人達がいるせいもあるでしょうが、過激派と世俗派が存在して対立しているように、そもそもそのルールを統一出来ていません。
それは国でいえば法律がないという事と同じです。
つまり彼らの言う背教者とは、そもそも背教者ではないから死刑にする必要はないのはもちろん、それ以前に彼らは『神様の道』を達成する為にルールを云々したいのなら、『『世俗派と統一出来ていない教義もなんとかしろ』』という事なのです。そしてそれによりその教義が変わった場合は当然親がイスラム教徒じゃなくて自らの意志で入信した人々も、その人達からすればそれは自分が選んだイスラム教ではなくなるのだから入信を無効にするべきだと分かるでしょう。
それに関連して最後の項目なのです。
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