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第93話:地下の世界




 「あぁぁぁぁぁっ!」

 レイム達は幸いにも亀裂の間から一気に地下の世界へと落ちていった。



 「あれが…破壊の手……」レイムは瓦礫の下敷きとなっていた。



 「今助けます…」ロナは体長が小さいため瓦礫の下敷きにはならなかったようだ…。

 ソージ達も加護のおかげでかすり傷だ…。



 城から一気に落ちてきた……。




 ロナの魔法のおかげで上にある瓦礫がなくなった。


 「破壊の手は6つの力最大の物理攻撃をもっている…」射程は目に見えている距離だ。


 「まさか、破壊の手が出てくるとは…恐らくあれもオリジナルだ…そしてその者はレイム達を導いた…」




 「この先に感じる…ここが地下の世界…」


 今現在、レイム達は城の地下にいる…。



 地下にこんな空洞が………。





 そしてレイム達の前には奥に広がる道だった。


「さぁ、行くよ…地下の世界へ……」レイムを先頭にその道を進んで行った。



 この洞窟の道は破壊の手で掘られた洞窟だ…。

 今に崩れそうだ…。



 これは、予想通りに暴走だろう……。



 「破壊の手が誰であろうとその力を取り戻す…破壊大司教は世界のバランスを崩そうとしている……」そのことによっては再び、世界戦争が起こる可能性が高い。



 魔王達はその裏にいる奴がかつて世界大戦の引き金となった人物だ…。


 その者の目的は魔王達もまだわからないが、このままいけば破壊大司教の戦力が上がり柱となる戦力を潰しにくるかもしれない…そうゆうことになれば、もう遅い…。




 レイム達は暗い洞窟を進んで行った。


 その奥から漂う…破壊と闇の混じった力が…。


 こんな混じった感じ……初めて………これは結構なものだ……。



 レイムとロナはその感じは、はっきりと感じ取れていた。




 「この力の混合…破壊と闇の力の混ざり…破壊の力を手に入れ、そして闇に染まった人の感じだ……」とレイムは言った瞬間、奥から大きなものがこちらに迫ってきた。



 「何か…来る!……」

 レイム達は奥をじっと見つめていた。



 

 そして見えたのは暗い空間と同化して分かりにくいが大きな黒い手だった。


 「破壊の手だ!」


 レイムは瞬間的に剣を抜き、大きく横に振った。


 「はぁぁぁぁっ!」


 キーン!

 金属音が響き、破壊の手を剣で止めた。




 だが、洞窟の左右から手が現れた。


 何っ!?……。

 レイム達は押しつぶされた。



 

 まさか、敵の顔を見ずに…そんなの納得がいかない…。



 「破壊の力よ…我に力を…」もうおなじみとなったその言葉を発した瞬間…レイムの周りに破壊の力が漂い始めた。



 手には破壊の剣、背後には破壊の翼…そして破壊の覇気…。


 「消え去れ!」



 

 その瞬間、破壊の手が消滅し、ソージ達が地面に落ちた。


 「予想以上に力が強い…破壊の力だけじゃ勝てない…行くよ!」レイムは奥へ走っていった。

 ソージ達も続き、進んで行った。



 これほどの力……楽しみだ………。




 

 そして広い空間に出た……。



 その空間は上に伸びていた。

 そこには玉座らしいものに誰かが座り、周りには破壊の手が蠢いていた。



 あれか……。


 「お前が破壊大司教の一人だな…さっきの道化には聞くのを忘れたがその力を持っているということは間違いない…」レイムは話し合いに持ち掛けようとした。



 「破壊…大司教…そのことを私の前で口にするな…」と洞窟全体にその声は響き渡った。


 何っ!……破壊大司教の一人ではないのか………。


 それとも、破壊と闇で頭が狂ってしまったのか………。



 

 レイム達はその言葉に疑問を浮かべた。

 「何故…その力は破壊大司教の6つの席の一つとされている…」



 その瞬間、蠢く手がこちらに突っ込んできた。


 レイム達は華麗に避けた。


 くっ……図星?……あまりにも会話ができそうにない………。




 すると「私は破壊大司教を恨んでいる…だからあの時…私は復讐することができた…そう私の一番近くにいた破壊大司教の一人を…」声は女性だ…そして話を進めるに笑みを浮かべていた。



 ここを支配していたのは………。




 「あなたの事情はわかった…だけど私達の目的はオリジナルの力を取り戻すこと…あなたはここで死んでもらう…」レイムは剣を突き立てた。

 


 少し間が空いたがその答えが返ってきた。

 「望む所だ…私の邪魔をさせない!」




 その瞬間、上に伸びる壁に破壊の手が飛び出してきた。

 無数の手がレイム達を囲んだ。



 「これが、始まりとなる戦い…いや破壊の力奪還作戦だ!…」レイムは剣を上に掲げた。


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