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第81話:闇の町



 ソージ達が調査することになったこの闇に染まった町はまずソージ達がいるお店が立ち並ぶ商店街………。


 そしてその大通りの先に伸びる道は城の入り口に続いている……。




 商店街の左右には住宅が今も分かりやすくそこに残っている。

 この島には大勢の人々が住んでいることはわかる…それが何故一人もいなくなったのか………。



 ここに来てから一番に気付いたのは、曇りのせいか周りは暗く灰のような黒いものが地面にあった。


 これは…灰?………。


 全て焼かれたのかと思ったが、それだったら建物もなくなっていていいはずなのに建物はある…そしてこんな広範囲に炎を広げられる者は数えられるほどに特定できるがその者達の仕業とは考えられない。



 普通の力ではないことがわかるな………。


 レイムから聞いたが、破壊大司教か……俺達も聞いたことがないが………。



 その相手も破壊の力を……。





 ひとまず、3人でこの町を見て調査することにした。



 まずは商店街らしい場所を見て回った。


 すると初っ端から驚きのものを目にした。

 

 「くっ……何だ……臭いもキツイが…これは………」


 この商店街は少なくとも人間種やその周りに住む種族が利用していないことがわかった。


 

 恐らく、魔人種や悪魔種などが利用していたのであろう…しかもここに長年住み外の世界と隔離されて、ここの習慣で生きてきたらしい…。



 そのことはソージ達は見てわかった…売っていたのは骨を元に装飾されたアクセサリーや普通の種族が口にしないような肉があった。




 古き昔は魔人種や悪魔種の常闇の夜空ネルトシネアス領域出身の者達は昔は他種族を殺して食べるというものがあった。


 今はなくなり普通の食事をとるようになった。


 そのことで魔人種や悪魔種の印象が上がったのだ。



 なぜ、この島が外からの影響を受けずにここまでやってきたのか…これが最大の難問となるだろう…。


 「ふぅ~商店街はこれくらいでいいかな…」初っ端から驚きのものを見てしまった。


 ソージ達は少しテンションが落ちながら、次は住宅街に向かった。




 「ここは、いつに人がいなくなったんだろうね…」とソピアは呟いた。


 「そうだな~そういえばここに来てから不思議な空気だし…ロナが言った通り、闇の島だな…」


 「そうだね~私も少し寒気がするよ…」住宅街に向かう途中で3人は話し合っていたが………全然推測もつかなかった。



 「そういえば…この島全体に雲がかかっているけど全然動く気配がないなぁ~……」ソージはこの島の空気や薄暗いのを違和感を感じていたが、ソピアとサリアも一緒のことを思っていた。




 「闇に染まった島…本当に闇の島だね…」ソージ達は住宅の一つ一つを見て回るのはさすがにめんどくさかったので道を歩き、ただの散歩になっていた。


 こんな闇の島を見て回るなんて……怖いのと何か出てきそうな感じだ………。





 すると横の住宅から物音が聞こえた。


 「何だ!…」3人の足が止まり、音の方を睨みつけた…。


 「物音だったよね………誰かいるのかな」とソピアが言ったがソピア自身もソージもサリアも人がいるだなんてこれぽっちも思っていなかった。


 出てくるのは…てっきり幽霊かと………。




 三人の動脈がどんどん早くなっていく。


 2階の窓からは影らしきものは見えない…。



 

 すると「よし…じゃあ私が…矢を放つよ…人じゃないことは確かだから…」とサリアは弓を構えた。


 「だけど…もし人だったら…」とソピアが心残りを口にした。

 「いや、ソピア…こんな所に人なんかいないよ…」ソージがソピアを納得させようとした。


 人の姿をしている何か……。



 「そうだけど…何かわかんないと…」ソピアは少し心が恐怖に染まっていた。

 ソージはしかたなくソピアの肩を持ち、後ろへ下がった。




 すると!


 グォォォォォッ!


 とても低い音が響いた。

 その音はその住宅全体を揺らせ、地まで揺れを漂わせていた。



 その時だった…。


 2階の窓ガラスがバリンと割れ、何か黒い影が飛び出してきた。




 ギュルルルルゥゥゥガァァァァァァッ!


 ソージ達の目の前には人の形を微かに保ち、黒く染まっている怪物が現れた。

 顔の輪郭はわかり、目の部分はぽっかりと穴が開いたように黒くなってきて口は大きく開いていた。


 「これは……」ソージはその姿に唖然としてしまった。

 ソピアとサリアも目を疑った。

 


 ギャァァァァァァッ!

 その化け物は叫び声を上げ、黒いツメをたて、ソージとソピアの方へ襲ってきた。

  



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