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第78話:巨大な流れ



 透明な湯なのに…何か変なにおいがする……。


 絶対に何か入っているだろうというこのお湯………とても疲れが取れると階層守護者であるロナは今レイムと一緒にお風呂に浸かっている。




 「はぁぁぁぁ~」と戦いの疲れを全て吐き出す勢いで息をレイムは吐いた。


 第十階層『お風呂』には、壁の上に施されているドラゴンの口から出ているお湯はもともと城の周りに湖からきたものだ…。


 

 それを浄化し、秘密のものを混ぜ、流れている…。



 するとドラゴンの口から何かが流れ、それはレイムの頭に直撃した。


 「いたっ………」

 それはレイムの頭に当たりお湯の中に入った。



 「いたた…なにこれ…」衝撃には重みがあった。


 「本だ…」とレイムがいい、ロナも見た。



 

 「これは…破壊大司教の司書では…」


 「破壊大司教?…」レイムはそのことには聞き覚えがなかった。




 「破壊大司教と言うのは、破壊の神を崇める教団です…」



 「それは、いいことなんじゃないの…」とレイムはそう言うとロナは首を振った。


 しかも、自分を崇める教団なんて……まったく聞き覚えがなかった。



 

 「レイム様、のぼせるかもしれませんのでお上がりください…」ロナはそう言い、風呂から出た。

 ロナは犬の方に体を振り、水滴を弾いた。



 「そうだね…」レイムは風呂から出ると…ロナは手を横に振った。


 すると湯気が流れるように消えて道ができた。

 


 この解放はお風呂という名がついているだけでいくつもの風呂がある…中には入るとその力が強化される風呂もある。



 レイムの皮膚に流れ、床に行きつくお湯……そして長い髪から滴る水滴………。




 次にロナは階層の窓の上にあるいくつもの換気口を開けた。



 すると階層全体に風が流れ、レイムについている水滴が嘘のようにとれ、髪は一瞬にして乾いた。




 そして道なりに二人は歩き出した。

 「破壊大司教は5000年前から存在していました。そして3000年前一斉に勢力が増していった。その大司教は6つに分かれている…破壊の剣と鎧、破壊の翼、破壊の覇気、破壊の影、破壊の手、破壊の世界の6つの席です…これでレイム様はわかりますね…」


 「うん、破壊の神の6つの力だね…」



 二人は進むと豪華な椅子と大きな鏡があった。


 その後ろにはリツリとその他使用人が6人いた。


 レイムは椅子に座り、鏡に写る自分を見つめた。



 だが、レイムはナルシストではないので…何も思わなかった………。



 「そして今現在の情報ではその6人のうち5人がいるそうです…」ロナはメモ帳のようなものを見て、情報を述べていた。


 レイムは使用人に服を渡してもらった。


 正直レイムの服は、破壊の力で作られたものなので……いつもそれだ………。




 「そのうちの一人は何者かによって殺されたらしいです……」とロナは六人のうち一人がやられたと報告をした……。



 「そう…そういえば、マインドコントロールの追跡は終わったの…」



 レイムは服を着て、立ち上がった。


 

 ロナは手で何かを招くしぐさをした。



 すると階層の扉が開き、たくさんのぬいぐるみが掃除道具を持っていた。




 そして階層の掃除を始めた。


 そして2人は今度は振り返り、後ろへ歩き出した。




 すると天井から穴が開き、小さい螺旋階段が上から現れた。


 「マインドコント―ロール追跡が完了しました。場所は大司教の1人が消えた場所です…」

 


 レイムの目がはっきり開いた。

 「そこに…ターゲットが……」体の底からうずくのをレイムは感じた。


 「はい……後は仰せのままに………」とロナは深く頭を下げた……。





 そして浮遊の城の中では…。


 「やぁ、レミナス…久しぶりに会えてうれしいよ……」リビルとビミルが口を揃えて言った。


 「私は、気が付いたらここにいたんだ…今はとっても不満が残っている………」レミナスは不機嫌だった。



 「まぁまぁ、そんなに怒らなくても私が創った地下施設を崩壊させて、氷の巨人とともに破壊の力を撃ち込まれたなんだからねぇ~」と大笑いをした。

 

 「静かに~静かに~」といわゆる誕生日席で椅子の上で胡坐で手を叩いていた。




 そしてみんなが静かになり…魔王達の会議が開始した。

 前の人数には少なくなっていた。



 紅蓮の魔王エマ・ラピリオン、紅蓮の魔王デュラベル・ラピリオン

 氷結の魔王レミナス

 発明の魔王レジナイン・デリバージェン

 堕天の魔王リビル

 呪縛の魔王ビミル


 が会議に参加した。




 すると玉座の間の扉を叩く音が聞こえ、そして扉が開いた。

 


 その瞬間、机と椅子が消え、魔王達が横に並び全員が跪いた。

 扉の向こうは黒く染まっていた。


 魔王達はその奥にいるのが誰かがわかっていた……



 

 そして黒く染まる中から黒い半透明の布に身を包んだ者が現れた。


 体は骨のようなもので顔も骸骨のようなものだった…。




 それは、死神のような姿だった。


 「久しいな、エマ……」とても低い声が空間を震わせた。


 「はっ…お久しぶりです…死の神、デスター様……」と挨拶を交わした。




 「今日はどんなご用件で……」エマは下をじっと見つめていた。エマ、魔王達にとっても膝まづくほどの者が最古の魔王第一位のエマと繋がっていた。


 「あぁ…ある者を届けるためにな」と懐から2枚の紙を出した。



 そのうち一枚をエマの前に投げた。




 その紙にはこう書いてあった。


 私、世界七神皇帝統括者である「死の神デスター」は大魔王であるエマ・ラピリオンは今代の世界七神皇帝の一人になったことをお知らせします。



 「これは…」エマはその紙を持ち、とても驚いた。


 「あぁ…お前には物足りないよな…貴様はあの時入ること拒んだ………」そう、エマは初代の世界七神皇帝の加入を拒んだ…。


 「お前の力は誰もが恐れているが…それはもう知っている者しかいない……。あの頃は世界の秩序が守られてきたが神々の失態により裏切り者が現れ、今のこの世界を底からむしばんでいる……。殺せ…殺すのは…裏切り者だけだ……そして2代目世界七神皇帝にお前が加入すれば…そうすれば天界の者達も少しは喜ぶだろう」死の神であるデスターも初代七神皇帝の一人でもあるそしてその中で最強を誇っていた。




 「そしてそろそろ私の意思を引き継ぐ者も現れるだろう……それは確実に二人だ………」デスターはもう6000年以上もこの世にいる…不死身とは言えもう限界に近い……エマにとっては大切な人だ。


 そして、魔王全員は二人という言葉に固まった…。


 「一人はエマ、お前だ…そしてもう一人は破壊の神…レイム・レギレス……」


 「それは、つまり…」エマはデスターがそれを言った瞬間、自分は何をしなくてはならないのかを察した。


 「そう、つまり…破壊の神と大魔王は同盟…いやそれ以上の関係になる…」


 そういうことだ……。



 「なぜ…」エマは顔を上げた。


 「星が予言をくれた…」と死神は上を見上げた。


 死の神は未来を見ることができると言われているが、エマたちは半信半疑だった……。




 「じゃあその紙は…」


 そう、その紙は……レイムに送る加入書だろう……。



 「あぁ、これか…渡すにはもう少し待たなくては…私の条件を満たしていない…力があること目的があること…そして心があるもの…それはお前もよく知っておるだろう……」そう言い、死神は扉へ歩き出した。



 闇の原点ともいえる存在…。

 

 それが…死の神…。



 「では、楽しみにしているぞ…そして世界七神皇帝入神おめでとう…大魔王エマ・ラピリオン…」

そう言い、骸骨の口を曲げて笑みを浮かべた。

 



 大魔王エマ・ラピリオンは2代目世界七神皇帝の一人となった。



 このことにより巨大な流れの量が増え、さらに大きな流れになった。




 その流れに流されているのは、大きく…大魔王と破壊の神レイム・レギレスだ。



 そしてまだまだ見えなかった…。


 いくつもの繋がりが流れを成して、レイム達は少しずつ流れていくのだった。



【第一部:第二章】氷結の王国-Kingdom of Freezing-完結です。


ここまで読んでくださりありがとうございます。

この第二のシーズンでは、氷結の大地を舞台とし目覚めた魔王を倒し、最後に光の軍勢が攻めてきたということでまだまだ敵の影を残し、終了となります。

次回は、とある以来を受けて、世界を破壊しようとする組織に足を踏み入れます。


お楽しみです!

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