第77話:vs四番目と五番目の騎士-3
「少しだけ、遊んであげる……」ロナは腕を構えた。
ヘンリは何の躊躇もなく、モーニングスターをロナに向けて大きく振った。
物質変化でチェーンは長くなり、星球は小さくスピードが上がっていた。
「見ていたけど、その武器はうちには持ち物禁止ですよ…」ロナは向かってきた星球を蹴り、天井にぶつけ、破壊の力で周囲のぬいぐるみを消滅させた。
「さぁ…まだまだですよ…」ロナは手をクイクイと挑発した。
ロナの思い通りに挑発にのった二人がさらに攻撃をしかけた。
すると周りの廊下の家具がガタガタと揺れ始めた。
「私の能力は物体完全支配!あらゆる物体を完全に支配し操れることができる能力…」
リリィは能力でロナの周りに物体を置いた。
少し厄介ですが……問題はない!
「レイム様が回復するまで時間を稼ぐ!」ロナはまた破壊の力を使い、周りの物体を消していった。
「あぁ~城の家具がぁぁ…あとで資金は払ってもらうからね」ロナは戦いの中でも城のことを考えていた。
まぁ、ロナにとってはお遊び程度の戦いだ…。
「ロナ…ありがとう次はレイムの番だよ…」ロナが後ろを振り向くとレイムはしっかりと立っていた。
ロナはあらかじめ回復魔法をかけていた。
「レイム様…了解しました…」ロナはすぐさま後ろに下がった。
「さぁ、一瞬で終わらす…」剣をリリィの方に向け、接近した。
魔法職は接近戦はできないはず……。
「てぁぁぁぁぁっ!」りりィは自身が乗っているぬいぐるみの熊を操り、襲い掛かってきた。
「剣、相手に素手なんて!」レイムは向かってくる熊の腕を掴んだ。
「てぁっ!」螺旋階段の天井目掛けて思いっきり投げた。
リリィとぬいぐるみの熊は天井を突き破って空へ上がった。
「そこだぁぁぁぁ!」
レイムが後ろを振り向くとヘンリの星球が当たる寸前だった。
その瞬間、レイムの前に幾千の破壊の翼の壁を作った。
羽の壁は星球を包んだ。
これで…武器は動かせない…。
レイムはすぐさまヘンリの後ろに回り込み、力をヘンリにぶつけた。
それと同時にヘンリの物質変化が解かれた。
モーニングスターが元の大きさに戻った。
力がぶつかり、ヘンリは螺旋階段の手前に押された。
「くそぉぉぉぉっ!」すぐにモーニングスターをレイムに向けて振った。
レイムは破壊の翼の展開して、一瞬にして接近し剣で星球を弾き飛ばし、ヘンリの前まで接近した。
左手に破壊の力を込め、ヘンリの腹に掌をあて、思いっきり上げた。
「てぁぁっ!」
その瞬間、ヘンリも螺旋階段の天井から空へ上がった。
そしてレイムも天井の穴から飛び出した。
空中ではヘンリとリリィが互いに手を伸ばし掴んでいた。
そしてレイムは破壊の翼で一瞬にして二人の頭上まで飛んだ。
「知ってる?この領域に来てこれで済むとは思ってないよね………そして破壊の神に戦いを挑んだことを後悔しなが落ちなさい………」レイムの表情はとても笑顔で無邪気だった。
そしてレイムは両手の中に破壊の力を込めた。
黒く両手の中が光り出し、漆黒の玉が両手に現れた。
「はぁぁぁ!破壊!」レイムは両手を二人に向けた。
その瞬間、破壊の光線が2人に直撃し、そのまま地面まで届いた。
ズッドーーーン!
破壊の力が治まるとそこは大きなクレーターがあき、中心には黒焦げた二人が倒れていた。
「これで、完了だね…」
すると何かに気付き、レイムは水晶を取り出した。
「2つ同時に連絡?…」応答するとソージとサリアの声が聞こえた。
「こちらはソージとソピア…大隊長グア・ソシアル…行動不能にしました…任務完了だ…」とソージの声は聞こえた。
「こちらサリア…副隊長トム・ヒート行動不能にしました…任務完了…」とサリアの声は聞こえた。
レイムは3人が生きててとてもホットする表情を浮かべた。
「了解こちらも丁度終わったよ…ゆっくり休んでね…ありがとう、こちらも終わったよ…ゆっくり休んでね…」と2つ分の感謝を言い、連絡を閉じた。
「さぁ…戦いは終了だ…」レイムはそっと呟いた。
大隊長、副隊長と四番目と五番目の騎士を倒し、聖騎士の軍団は全滅…こうしてお遊びは終わった。
ソージとソピアは初めての神器解放によるもので力の大半を使ったことによるもので、すぐに医療室へ運ばれた…サリアは少しの怪我ですんでいたので、ソージとソピアが目を覚ますまでそばにいると言った。
こちらの損害は各階層で戦ったあとの修復である…。
光の神ラウルは聖騎士の全滅には頭を抱えていた…。
そしてロナは後の仕事である大隊長と副隊長を操っているマインドコントロールの追跡を行った。
これで、一件落着と言いたい所だが…まだ終わってない…まだまだ全然……。




