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第73話:第一番目の騎士大隊長グア・ソシアル



 「ソピア…大丈夫か…」ソージとソピアは第十一階層の玉座の間に待機をしている。


 ソピアはいつもの様子とは違った……。


 緊張をしているのか……。


 実の親と、恐らく場合によっては本気で戦うこととなる……。



 そう、二人にとっては、これから戦う相手は実の父だ…。



 「大丈夫……お兄ちゃんは………」ソピアは緊張なんかしていなく…父を元に戻すという気持ちでいっぱいだった。


 もちろんソージも一緒だ。

 「俺も大丈夫だ……」二人はお互いにしっかりと目を合わせた…。


 2人は目を合わせて、心を支え合った……。


 2人の腰には、まったく同じの神器があった………。





 そして…1人の男が玉座の間の扉を開けた…。


 「お前達か……」その男は棒読みの台詞を吐いた。


 心のこもっていない言葉……いかにも操られた動作………。


 ソージtソピアからすると親父ではない……と思っただろう……。


 

 「お父さん……」 

 「親父……」

 二人はその様子を見て、感情が固まり、空気も固まった。


 


 

 「なぜ、お前達がここにいる……だがここにいるということは破壊神の手下に変わりわない………」グアは大剣を抜き構えた。


 「いいぜ…一回親父と戦ってみたかったんだ…」

 「私も同感…」

 二人の心はやる気に満ちた…。


 そして神器・純龍剣を抜き、構えた。




 二対一で武器を構えた3人は睨み合う状態となった。


 大剣か……だったら、フィナと同じだろう……。



 だが、あの時とは違う……俺達の手には………。



 「行くぞ!」グアがそう言い、大剣を大きく振り、光の斬撃を放った。


 「はぁぁぁぁぁっ!」ソージに続き、ソピアは走り出した。


 

 「てぁっ!」ソージはグアが放った光の斬撃を剣先で一突きをした。




 その瞬間、剣先と斬撃が触れた直後、斬撃が一瞬で消えた。

 

 まじか…やっぱりこの神器凄すぎる……。

 ソージは予想もつかないことが起き、神器に改めて驚いていた。


 

 「ふんっ!」グアは再び大きく振った。


 「はぁぁぁぁっ!」


 キンッ!!


 その瞬間ソージがその大剣を止めた。


 よしっ…何とか止められた……そしてっ……。




 「てぁぁぁっ!」その直後、ソピアが剣を振り下ろした。


 ソピアが振り下ろしたのが、目に入った瞬間、グアはソージの剣を跳ね返し、次はソピアの剣を狙って思いっきり振った。


 


 「なっ……」

 跳ね返された……力の差か……。


 さすがに、ソピアは受け止められず、跳ね返された…。


 「やっぱり、お父さんの大剣は弾き返されるだけだ…」ソピアはしゃがみ、相手を観察した。



 「あぁ…予想通り、硬く岩のようだ…」


 高さはフィナの紅蓮の大剣とは比ではないが……これも圧倒的だな………。


 そして神器同士では、破壊は不可能だ……。

 「これは…思った通り、苦戦だ……」とソージは少しの緊張感に浸った…。




 「そんなものか…」とグアは大剣を肩にかけた。


 その言葉は、相手はまだソージ達の力は知らないとわかる言葉だった…。



 「いや…まだまだだ…」ソージとソピアは再び目を合わせた…。


 相手が大剣でも、フィナではない以上…スピードは俺達も方が上だ……。


 ソージは姿勢を低くし、剣を構えた。


 これは、レイムの戦法を真似たのであろう……。


 「行くぞ!」ソージは思いっきり足を踏み込んだ。

 全身に光の力が流れ、スピードが上がっていた…。


 


 そして、一瞬にしてソージはグアに接近した。


 「うぉぉぉぉ!」ソージは水平に剣を振り、縦、横、右上斜め、左下斜めに連続で攻撃をした。


 キンッ!キンッ!キンッ!


 ソージの連続攻撃を大剣を横に構え、防いだ……。

 金属音が空間に響いた…。


 

 糞っ!全て防がれたが、やはり硬さはフィナに劣るな……。




 そしてグアが反撃をした。

 ソージは向かってくる大剣をかわし、剣を思いっきり剣を振った。


 カキーン!

 

 剣と大剣が交じり合った。


 「ぐっ……重いっ………」


 その時、ソージはグアと剣を交じった瞬間、あることを思い出した。





 そうだ…そもそも俺に剣術を教えてくれたのは、親父だった………。


 小さい頃に親父から剣を受け取り、始まりの基礎から下位の技から中位…そして上位の技を………。


 ソピアも俺と同じく…特別扱いはしなく……二人並んで、剣を振り続けた。



 グアもわかっていたことだが、才能は最初からあった……。


 先祖が天使種と結ばれたことにより、天使の血が少し混じったこと体は光属性と無属性という珍しい組み合わせのケースになった…。


 

 これは、幸運と言った方が簡単に納得がいく……。


 そして、有名な家系でもあった……。


 ソシアル家は先祖が代々強い剣士で俺の親父はあ神と一緒に魔王と戦った勇者だ……。



 夜にはその話で眠りについていた…。


 その時は、すぐに忘れることだったが…今では親父たちが何を成したのかは確かにわかり偉大さを感じる……。


 「そんな親父に近づきたくて……俺は………」


 「私は………」


 


 その腕が今も生きている………それを今、全力でっ!……。


 「ソピア!今だ!」

 ソージは大剣を受け止め、ソピアは魔法を展開した。


 「『(チェーン)(オブライト)』!」




 すると光の鎖がグアの体に巻き付いた。


 ソージはグアと距離を取り、2人は剣を上に向けた……。


 「まさか、もうやるの…」ソピアはその作戦に少し不安を感じていた。


 「あぁ…俺を信じろ…俺達ならできる…」ソージはソピアの頭を撫でた。



 

 「ソピア…行くぞ!」

 「うん!」

 2人は同時に深呼吸をし、覚悟を決めた。




 神器の奥義…。


 「神器解放!」2人は同じタイミングで唱えた。




 その瞬間、二人の剣が白く光り出した。


 そして、二人は剣先を思いっきりグアに向けて突き出した。


 剣全体から純白の力が発生し、剣から幾千もの純白の鱗と翼が二人を囲んだ。


 

 二人は硬い鱗の鎧に背中には純白の翼があった。

 



 そして剣先をグアの方に向け、剣先が純白の力が溢れ出した。


 「いけぇぇぇぇぇっ!」2人は声を合わせ言った、純白の光がグアに向かって放たれた。



 その2人の光は1つとなり、ドラゴンの形となった。



 純龍剣―奥義『純龍(ピュアドラゴン)一撃(ブロウ)


 

 そして、噛み砕くようにグアを飲み込んだ。




 そして一瞬にして消え、二人の力が抜けたことにより、鎧と翼が光とともに消えていった。


 まぁ、初めての神器解放体験だったので、最初はこうだ……。


 ちなみにだが、レイムはまだ神器解放をしたことはない………。




 無属性の攻撃により、一撃でグアはその場に倒れた…。


 「やっ…やったぁ………」と二人はその場に座り込んだ…。。




 グアはその場に倒れた。

 ソージ達は初めての神器解放により体力を大幅に失い、その場に座り込んだ。



 ソージは玉座の上にある水晶でレイムを呼び出した。


 「こちらはソージとソピア…大隊長グア・ソシアル…行動不能にしました…任務完了だ…」


 「了解こちらも丁度終わったよ…ゆっくり休んでね…」とレイムの声が水晶から聞こえ、レイムの言葉を最後まで聞き遂げたソージとソピアは眠るように横に倒れた。



 これは、一つの成長となった……。


 


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