第66話:願った者が望むもの
ロナ達は通路を進むと、とても寒い所に出た。
相変わらず、氷の空間だった。
この先はどこに……。モンスターは魔法陣の中に入ったが……恐らくは道なりに進んで行けば……。
だが、一つ違うところがあった。
それは、神器を感知する魔道具が複数の神器を感知していた。
「何っ、複数?……」ロナは複数ということに疑問を思ったが、すぐにあることに気が付いた。
まっまさか……あの記録で言っていたランダム召喚で神器をいくつか手に入れたと言っていたが……目的の神器は手に入んなかったと言っていたな……。
じゃあ、この先には……。
そして広い空間に出た。
周りを見渡すと、その部屋には氷の塊が並び、倉庫のような感じだった。
その氷の中を覗くと、もやもやしていて形を認識できなかった。
「これは、なんだ…」とソージは呟いた。
ソージの口調は今もレイムを守れなかったという悔しみと怒りの感情だった。
「これは、おそらく召喚魔法で呼び出された、野良の神器達だろう…あの映像でも言っていたよ」とロナは言った。
こんに神器を見た感じ、下位もあるけど…それ以上の個体もあるぞ……。
さすがと言うべきか……神器を保存できるなんて………。
するとロナは、この神器達を見て、あるを思いついた。
「もし、君たちが今思っている強い望みを願えば、神器が答えてくれるよ…君たちがこれからレイムとともに道を進むと言うのならば、ここで神器を手にしてもらわなければ、ロナは困る…」とロナは頭を振った。
つまり、ソージ達には神器を手にし、新たな力を手に入れてほしいという願い……。
その言葉にソージは自然と頷き、今、望む願いを強く願った…。
俺はもっと力が欲しい、大切なものを絶対に守れる力が…。
ソージはそう願った。
私は、大好きな人を守れる力が欲しい…。
ソピアはそう願った。
私は、思いやり、いつでも頼りになれ、そして大切な人を守れる力をください…。
サリアはそう願った。
そして3人の願いは光を発した。
それぞれの願いで一つの神器が認めてくれる瞬間だ…。
「その願い、私が叶えて差し上げます…光の勇者よ…」そのきれいな声はソージとソピアに聞こえた。
「我は、純龍…かつて龍種の伝説の存在だった……私は自分の運命を悟った…その時から私はそのような者を待ちつつげた。光の勇者よ…私とともに……」
その声は、神器の声だった……。声を発するのは転生神器だけだ……。
そして目を開けると2人の手には刃は白く美しい剣があった。
「そなたのようなものを私は待っていた…我は光と氷を操る神器…その力をそなたに託す…」
サリアはその声を聞き遂げ、目を開けた。
その手には光と氷の光を放つ弓があった。
青と金で色は構成されていて金属のような材で作られている…。
これで、願いによって3人の手には神器があった…。
「それが…君達の神器か…でもこんなに簡単に手に入れられることなんて君達しかいないと思うよ…ありがたく思いな・・・」ロナは魔道具を見ながら言った。
まぁ、この状況に少しは感謝だ……。
神器を手にできる者は極まれのフィナや神の下につき忠誠を誓う者達ほどだろう……。
「それで、その神器の名は…」ロナは聞いてきた。
「えーと、詳しく言うと、俺の神器はオプロ系転生神器・純龍剣だ…」ソージを持つ剣をリツリやシール、ピールは釘付けになった。
全体の色が金色と白が混ざった美しい剣で、鋭い剣先に鍔の部分は龍の翼を模した外に向けて、飛び出す鋭い翼…。
「とってもきれいだね…てか、転生神器とはいいやつが当たったね…そして神器を手にしたことによりレベルが大幅にアップするよ…」そう言い、ロナは小袋から別の魔道具を取り出した。
だが、同じものがソージとソピアに……。
「それは…」ソージはロナが持った、薄い板のそうなものを見た。
「これは、神器の詳細などがわかるものだよ」その魔道具をよく見ると、一面は鏡のようになっていて、もう一面は一つの穴ようなものが開いていた。
ロナはその黒い穴をソージが持つ神器に向けた。
すると魔道具が始動し、鏡の面に詳細が現れた…。
「えーと…」
オプロ系転生神器 純龍剣
属性…無属性
詳細…龍種の伝説級の存在の龍をもとにして創られた神器…。
刃の部分は純龍の特徴でもある2本の尾の先についている純白の刃から創った。
その刃は硬さは最強クラスの強度である。
「へぇ~結構なものだね…そして2人の神器は一緒なんてやっぱり兄妹だね…そして……」
次にロナはサリアが持つ光と氷の弓を認証させた。
オプロ系創造神器 光氷弓
属性…光属性・氷属性
詳細…光と氷の力を操れることができる。
直接離れるのは光だが、周りの標的を凍り付けることができる。
光は氷を通り抜けることができ、光と氷をミックスすれば放った方向を氷で帰ることができ、
戦闘スタイルは多彩な弓である。
「ほぉ~これもまたまたなもんやねぇ~」とロナは歳より風に言った。
「その神器にこれから何体もの敵を倒すこととなるだろう…だがそれと見返りに大切なものを守れる力が手に入った…だがら、君体はその神器とともにレイムと進んで行かなければならない…」ロナは真剣に話した。
3人はわけが分からなかった。
だが、ロナはその先も見据えている気がした…。
「それが、定めというもの…今はまだ道の始まりでもないかもしれない…」とロナは言い皆はその後を歩いて行った。
なんか、しんみりとした一同はレイムを救出するために先に進んだ。




