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第64話:トラップフロア



  ロナを先頭に骸骨と壁の隙間を着々と進んでいた。


  一体一体の横を通り過ぎていく……。



 この魔人達が何でここにいるのか…真実は誰も分からなかった。


 

 レイムはソージの背中の中で眠っていた…。


 レイムが何であんなことになったのか…今でも不明のままだ…。



 だが、原因はわかっていた…それはここに来たことだった。


 わかっているのは、それだけだった。




 裏を返せば、これから何ができるか推測もできない…そして全滅する可能性もあるということだ。


 だいぶ進み、またまた光が先に見えた。


 強い光がこの暗い空間に差し込んでいた。



 当たり前だが、ここは人口的に作られたが、もう素手に人影はない…そしてどこか、劣化している所くらいあるのではないかと見てみたが、壁の手触りはツルツルで崩壊する様子は一切なかった。



 おそらくだが、この施設を作る際か…それか作ってからか…この施設全体に魔術が施されているのではないか…と考えられる…。




 それは、施設を保つためでもあるが…おそらく魔物などを保管するためでもあるのかも知れない…。




 光を目指して進み今度は円状の広い部屋に出た。


 上を見上げると、天井が見えなかった。


 こんな深かったのか……上からの光は何の光なんだろう………。



 ロナはこの空間に対して疑問が浮かぶ…。

 とても高い天井…だが、天井は肉眼では見えない…。


 「この空間は何もないなぁ…」見た所は何もない空間だ…。


 反対にまた通路の入り口があった。

 進む方向はある……ここで立ち止まってはかえって危険だ。




 「先に進もう…」ロナは魔道具を見て、反応がだんだん近くなっていることを確認した。


 そういえば、この反応が氷結の剣の反応だと思って、進んでいるが…信じていいのか……。


 この空間は上から光が差し込み、周りの純白の壁が光を反射してまるで白の世界のようだった。

 ここだけ神秘的だ…。



 そして全員が真ん中に唯一光が当たる所まで進んだ。真ん中は光が他の場所とは少し強くなっていた。

 この感じは太陽の日差しに似ているが……。




 その瞬間、周りの壁一面に魔法陣が展開された。


 「何っ!」壁に魔法陣…攻撃魔法か……。


 だが、この部屋は何もないと思ったが……糞っ!…。ロナは自分の考えを未熟に思った。


 「まずいっ!罠だ!」全員が罠だと気づきいた。

 先頭態勢に入り、ソージとレイムを回りに囲むように武器を構えた。



 すると壁一面に展開された魔法陣から氷属性のモンスターが何体も召喚されていた。

 魔法陣の数も多いが、一つの魔法陣から何十体も召喚されていて、上から差す光がここまで届かないレベルに……。


 これは、氷属性と光属性を持ち、浮遊する天使種の一種レベルは50。硬い氷に覆われ、手には剣の形の武器……攻撃力はそこそこだが、素早さが厄介だ…。

 遠距離攻撃は簡単に避けられてしまう。




 そして狙ってか、次の道がモンスターに閉ざされてしまった。

 「この数はまずい!みんな早く次の入り口へ…」ロナは叫び、皆を入り口に誘導しいた。



 そして我々の動きに反応して一定の距離と高さを保ち、こっちに近づいてくる。


 糞っ…戦闘態勢を整えるために、少しだけ動きを……。

 「空間支配…動作停止!」

 


 だが、入る瞬間に先頭のソージが弾き飛んだ。


 「痛っ…なっなんだ!」

 

 ロナはそれに気づき、すぐにソージに近づいた。

 「これは、閉じ込められた!」とロナが叫んだ瞬間、止まっていたモンスターが一斉に動きだした。




 「皆、レイム様を守り、敵を向かい打て!」ソージとレイムを囲み、武器を構えた。


 「レベルでは簡単だが、この数は……」とリツリが呟いた。


 その時、ピールが動き出した。

 「じゃあ、まずは数を減らす……フレイムバースト!」とピールが叫んだ瞬間、獄炎がこの部屋全体に広がった…。


 前の方は消滅したが、数が前の方が多かったのか後ろは残ってしまった…。


 

 だが、今の所召喚はされていない…。


 すると素早く敵が接近してきた。

 「はぁぁぁっ!」もうすぐ、剣が当たる瞬間に敵は消滅していった。

 近づくものは接近戦が得意なリツリやシールが対抗した。

 


 この戦法だったら、守りの中にいるソージとレイムには一切近づくことができない。



 すると突然、魔法陣に変化が起きた。

 一瞬、魔法陣が光り出したその瞬間だった。


 全ての魔法陣の中から氷の魔人のようなモンスターが現れた。

 

 ロナはそれを見ると「やばい…上に気を付けて…」と言った瞬間、高速で魔人達がソージの方へと向かってきた。


 魔人は消えたと思ったら、一瞬に目の前に現れた…。


 

 周りの魔人達は目くらましのために氷の礫をソージの周りに投げた。


 

 すると冷気の霧が周りに発生した。


 「くっ……」ソージは手で冷気を払った。

 

 そして冷気が消えるとソージの背中にいた、レイムがいなかった。

 「なっ…レイムっ…どこだレイムぅぅぅぅっ!」ソージは当たりを見渡すと、魔人に連れ去られるレイムを見つけた。


 「レイムぅぅぅぅぅぅ!」

 「レイム様ぁぁぁぁぁっ!」



 そして魔人とともにレイムが魔法陣の中に消えていった、その直後………。


 真上に大きな魔法陣が展開され、大きな氷の塊が現れた。


 「なっ……糞ぉぉぉぉぉっ!」ロナは悔しさのあまり、叫び空気を穿つ…。


 ズドーーーン!


 そしてその場にいた全員が巨大な氷の塊の下敷きとなった。

 





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