第46話:紅蓮の魔王幹部No.2武器を操りし者ガレン・エレストレーベル
最深部の中は円状になっていて中心が下へとなっている。
まるで、闘技場みたいな……。
中心に進むにつれ、階段を下がっていく…。
そして、中心はステージみたいになっていてそこには一人の男がいた。
だが、暗くで周りは全然だった。
堂々とそこに佇んでいる……待ち受けているのか……。
「レイム、どうする?」
「じゃあ二手に分かれよう」
取り合えず、引き付けるということもあるが、戦闘で一つにまとまると戦い辛くなる…。
「じゃあレイムと俺、右へソピアとサリアで」円になっている空間を二人は右へ進んで行った。
「じゃあそれで…行こう。2人はサポートにお願い…」とレイムはゆっくりと階段を下がっていった。
2人は階段を下り、2人は周りの通路を歩いた。
階段を下がり、半分のことで相手に変化が起きた。
「やっと来たな、勇者達よ。私は紅蓮の魔王様の幹部ガレン・エレストレーベル」その名前を聞いて4人は何か引っかかった。
「ナリスと同じ家名だ」とレイムは呟いた。
「あぁ、ナリスは俺の妹だ。だからなんだ、今お前たちの目の前にはこの俺がいる。魔王様の所に行くというのであれば俺を倒していくんだな」
その瞬間、この最深部の空間に灯りがともった。
あたりを見渡すと灯りがなくてわからなかったが、通路と通路の間にはたくさんの武器が転がっていた。
「なんだ、この大量武器は…」4人は大量の武器を目にした。
すると全ての武器が光り出し、数本の剣が宙に浮いた。
そしてガレンの方へと近づいてきた。
「俺は全ての武器を操り、使用すことができる。お前達には俺に近づくこともできまい」
武器を操る…ただ浮かせただけの……。
するとガレンを手を上げ、レイム達の方に手を振りはらった。
その瞬間浮かんでいた武器が凄いスピードでこっちに向かってきた。
「やばい、てぁぁぁぁっ!」レイムは剣を抜いた。
レイムとソージの周りに黒いバリアが展開し、向かってきている8本の剣は当たり砕けた。
この剣は脆いな…。
「全員、突撃!」レイムの声と同時に全員戦闘態勢になった。
レイムはガレンへと走った。
ガレンは手を内側へとはらった。
するとまた数本の剣が宙に浮き、次はガレンのもとへ行きガレンを囲んだ。
防御か、それとも近接攻撃…。
そんなことを考えている暇もなく、レイムは剣を握りステージを上りガレンに剣を振り下ろした。
だが、あれは浮遊されるだけじゃなく、剣に力を宿して攻撃力も上げている。
「てぁぁぁぁっ!」だがガレンの周りに囲んでいる剣がガレンを防御した。
やっぱりこれは厄介だ。
「消滅せよ、ディスラクシェントサークル!」
するとガレンの下に広範囲に破壊の魔法陣が展開された。
いつもより大きい…この近距離だったら必ず…。
「私達は…こんな所で…立ち止まる時間なんてない!」
その瞬間、ガレンに破壊の力が放たれた。
ガレンは半分くらい体力を削れたか……。
「ふんっ」ガレンは今度は無数操り、周りの剣をレイムに向けた。
二人は距離を取り、互いに睨み合い剣を構えた。
レイムは態勢を低くくした。
あの全ての剣を操れるとするなら、破壊の羽を展開して素早さで…。
恐らくだが、全ての武器を操れ…そしてあの素早さならこれは早く決着をつけないといけない…。
そしてレイムの周りに幾千の羽が渦を巻きながらレイムの背中に羽の形を作った。
「いくぞ!」レイムは地面を蹴り、肉眼では見えないほどのスピードでガレンに接近した。
ガレンは気配のする方向に無数の剣を放った。
「てぁぁぁぁっ!」自分に迫ってくる剣を翼で防御しつつ、切り開いた道を進みガレンに一振りをした。
「はぁぁ!」だがガレンは手に赤い剣を握っていて、レイムの剣はその剣とぶつかった。
「てぁぁぁぁ!」レイムはガレンの剣を振り払い、両手で剣を握り横斬りをした。
見事に攻撃は当たり、ガレンは体から血を流した。
「まだだ…まだまだぁぁぁぁぁ!」ガレンは赤い剣を強く握り、構えた。
レイムは立ち向かう表情を一切変えず、剣先をガレンに向けた。
「うぉぉぉぉぉ!」ガレンは走り出した。
防御を捨て、攻撃に特化した。
防御を捨てた、これなら…戦う者として魔法はずる過ぎた…だから私はこの戦いは剣で決着をつける。
レイムは剣を下げ、地面を踏み互いに相手の方へ走った。
「うぉぉぉぉっ!」ガレンは渾身の一撃、両手で剣を掴んだ縦斬りを……。
「てぁぁぁぁ!」レイムは下から上に剣を振った。
レイムはガレンの攻撃を受け止めたが、力ではガレンの方が上だった。
力が…だったら。
レイムは剣に力を込めた。
破壊の力をこの剣に……。
「はぁぁぁぁ!」レイムは両手で上へと力を入れた。
金属音とともにガレンの剣は跳ね返され、レイムはすぐさま剣を前に突き出した。
ぐさっ…。
ガレンの腹にレイムの剣が貫通した。
レイムは態勢を戻すのと同時に剣の抜き、血を掃い鞘に納めた。
ガレンは何も言わなかった…そして地面にバタっと倒れた。
「倒した…はぁ~」レイムは深く息を吐き、その場へ倒れ込んだ。
「やったぞ。レイム」とソージはレイムに駆け寄った。
場所が悪かったな……そして相手も……。
「ふふふ、結局何も出番がなかったです」とソピアとサリアもステージへ上がってきた。
「これで、魔王の城へ行けるのか…」
「うん…多分…」とレイムは魔王の城へいけるということは決定的な証拠はここまで来て何もなかった。
するとロナがレイムの肩を叩いた。
「レイム様、休んでいる時間はないようです」とロナは慌てていた。
「どうした」
「まず、体力と魔法の力の回復を全員に行います。これを飲んでください」とロナが持ってきたのは小瓶に入った緑の液体があった。
「それはフルポーションです。体力と魔法の力を完全回復です」と言った。
レイム達はそのポーションを飲み、緑のオーラが体から発生した。
「えっとまずは世界各地で魔王軍が現れました。光の国エレクシア領域、炎の要塞ファイテンラスク領域、水源の都市ソルレンテ領域などにこれでは領域が突破されます」
恐らくこの事態は、この防衛が突破された瞬間に発生したのだろう…。
突破されれば、後の幹部は残り半分……そして世界を滅ぼすことは忘れずに……。
「じゃあここで立ち止まっている時間はないな…」
するとステージが光り出し、赤い魔法陣が展開した。
「これは、転移魔法…」
レイムは立ち上り、背伸びをした。
「まだまだだよみんな…ここからが本当の戦いだ」
紅蓮の魔王幹部、ナンバー4とナンバー2を倒した勇者パーティーはついに魔王の城へと足を踏み込むのであった。




