表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/212

第45話:遺跡攻略・第一間紅蓮の悪魔



  遺跡の中はとても歴史を感じた。

  壁には絵が描いてあり、歴史が語られていた。


 これは…大分古いよ……。


 入り口を入ってすぐに攻略本ではないが遺跡の全体の地図を見た。


 これは……やばい……大迷宮クラスも広さで深さだ…。


 「この遺跡も下に続いている。最深部のここに紅蓮の魔王の城へのポータルがあるんだな。そして最深部の上に広い所が3つ上に重なってる…多分ボスっぽいよね、この三つは…」と三つの広い所に指をさした。


 恐らくだが、最深部を守る間だと思うが…。


 「多分そうだろうな。しかも三つのボスのあとに最深部に幹部がいると予想すると結構体力の消耗が激しいな…」

 「しかも、その前にトラップが続くからねぇ~」とレイム達は奥に行きたくなくなった。


 

 「レイムどうする…」とソージはレイムに答えを聞いた。

 「じゃあ…素直に攻略していこう」とレイムから意外な答えが出た。


 ソージは深くため息をついた。


 「そうだな…目指すは最深部だ」とソージは遺跡の奥を見つめた。

 「うん」と4人は奥へ進んでいった。


 この4人がこんなにテンションが下がるということは相当の広さと深さということがわかる。


 

 

 序盤はトラップが多い…。


 「暗いな…」と4人は互いの服を掴み、トコトコと歩いていた。


 こんな怖がりなパーティー見たことはない…。



 すると早速上から大岩が振ってきた。

 「上から岩が…」

 「漆黒(ブラック)(バリア)!」レイムは手を上に上げると4人の周りに半球の黒いバリアが張られた。


 そして岩がその上に落ち、砕けた。


 「ふぅ…ってかこれでいけば、最強じゃね」とソージが言った。

 「まぁ、それもそうだけど魔法の維持ができないからね…いやただ単に疲れるだけ」とレイムの本音がでた。


 スタミナが長時間続かないレイムにはとても辛いことだ。


 するとまた急に凄い揺れが起きた。


 「なっ何っ!」

 すると今度は罠ではなく天井がごっそり落ちてきた。


 天井が崩れてっ!

 「わっわぁぁぁっ!、逃げるぞぉぉぉっ!」とソージは前にいるレイムを押し、瓦礫を避けるようにして奥へと進んで行った。



 こうして、ほぼ遺跡の半分は崩壊した。


 超古いからか…崩壊は自然のようだ…。


 そして今いる位置を確認したら、3つの大きな空間がある前までいた。

 「まさか、ここってあの間の最初の扉…」とレイムはとてつもない大きな扉の前に立っていた。


 「ということはこの先が最初のボスということか…」


 いや、ボスとは限らないけど……。


 レイムは振り返り、3人の目を見た。

 「みんな、どんな相手でも絶対に勝つ!」とレイムは3人に根気を入れ、大きい扉をゆっくりと押した。


 まぁ、ボスと言っていいのか…最深部の侵入を防ぐ最後の3つの間だから油断は禁物…。




 4人は一つ目の間に入り、扉がゆっくりと閉まった。


 その瞬間、暗闇に光が付き明るくなった。

 壁には悪魔の彫刻が施されていて中心から3つの魔法陣が現れた。


 「この悪魔の彫刻…まさか相手は悪魔か…」とレイム達はいつもの通り、前はレイムとソージ、後ろはソピア、サリアと戦闘態勢となった。


 魔法陣からは一つは杖をもった悪魔ともう二つは剣と盾をもった悪魔が現れた。


 悪魔にしては武器を持つなんて…悪魔種は魔法の闇など黒の魔法を得意とするのに…。


 「紅蓮の悪魔、炎属性に特化していて、素早さ、剣術、魔法も万能の強者級の魔物……。剣と盾を持っていることで、悪魔の素早さなどあの巨体なら攻撃力は高い…そしてあの後ろの杖を持った悪魔は、サポート系だろう恐らく傷ついた仲間を回復させながら遠距離攻撃をしてくる可能性があります…」とロナはうまい解説をした。


 「行くよ。ソー兄」

 「あぁ…」

 前衛である二人は剣を構えた。


 するとソピアとサリアの横にいるロナが何かを唱え、魔法を展開した。

 「防御力と身体強化です…」

 

 「一匹ずつ倒せば…」




 そしてレイムとソージは地面を蹴り、悪魔に突撃した。


 二人の距離はそこまでではない…一人が悪魔気を引き、もう一人が攻撃をする。



 その瞬間、レイムとソージの下に魔法陣が展開された。剣と盾を持った悪魔の後ろを見ると杖を持った悪魔が呪文を唱えていた。


 「まじか…下から炎、防御!」とレイムはソージに漆黒の壁を張った。


 すると見事に魔法陣から炎の柱が放たれた。

 「うぁ…熱くない」

 「ソー兄…今だよ」


 悪魔たちは相手は燃えたと思っているこの隙に…。


 「うぉぉぉぉぉ!」ソージは炎の中から飛び出し悪魔に剣を振り下ろした。

 ソージは見事に悪魔を首を吹き飛ばした。


 一振りで首を斬れるなんて…ただの人間ではない…。


 その隙にレイムはもう一体の悪魔に剣を振り下ろした。

 「てぁぁぁぁぁっ!」

 一体は即死で倒れ、消滅した。もう一体は片手腕を切り落とした。


 「ソー兄、杖の悪魔を…」


 「わかった」ソージは更に奥に進んだ。

 魔導士だったら、距離を詰めれば大丈夫だ…。


 この間の幹部みたいに杖で忙殺はありえない……うん…普通ではありえない…。

 だけどあれを見ちゃうと、魔導士も近接攻撃ができるともう脳が認識しちゃっている。



 

 「消滅せよ!」レイムはズルで、悪魔の下に黒い魔法陣を展開し、もう一体の悪魔は破壊の力で消滅した。


 その頃、ソージは…。

 「はぁぁぁぁ!」ソージは杖を持った悪魔を斬り、そしてレイムが後ろから思いっきり剣を最後に振り下ろした。


 その剣は左肩から斜めに入った。


 あの巨体を…これは勇者の称号を持つ者の現れる力…。その剣には確かに光の力が強く宿っていた。

 攻撃を受けた悪魔は一瞬にして消滅していった。



 これで、3体全部の悪魔を倒すことができた。

 人数はこちらが一人と一匹多かったが、後衛の役目は一つもなかった。


 だが、戦いでは後衛はとても重要だから前衛は敵と後ろを守らなくてはならない…。




 「はぁ~終わった。一つがこんなに疲れるなんて…」とレイムは鞘に剣を修め、地面に座り込んだ。


 スタミナが続かないレイムにとっては、辛い……。


 「あぁ、そうだな。これがあと二回あって、その先に幹部がいることを予想すれば体力の使い方を考えないと…」と4人は第一間を勝利した。


 だが、前に進まないといけない…。

 少し疲労しながら、レイム達は先へ進んで行った。



 

 次の第二間では前を後ろを交換した。前がソージとソピアで中間にレイム、後ろにサリアとなった。

 ロナはマジでヤバい時に、手助けをすると言うことでレイムの横にいた。

 ソージはまだまだいけると言うことで…ソピアと前、前衛に立った。


 敵は壁側に立っていた2体彫刻が動き出した。

 その敵は全身が彫刻で硬く、流石に剣が通らなかった…。


 どうやって攻略したのか、それは魔法攻撃を叩きこむ……。見事電撃で砕け散ったが直ぐに戻通りになってしまった。

 「何でっ!」混乱する前衛に、レイムは周りを見渡すと、天井にはめ込まれた宝石が2体の彫刻のサポートをしていた。

 「あれだっ!」レイムはそこに黒い電撃を放ち、宝石は木っ端微塵になった。


 こうして第二間も無事に攻略を終え、また進み出した。


 

 まぁ、こんなにスイスイと順調に進んで、結構いいペースだ。


 だが、次の敵が少し厄介だった。




 第三間の敵は、ほぼ紅蓮の化け物だった。


 紅蓮っていうから、全身はマグマに包まれていて、斬撃など魔法攻撃は低なものだと効果がない。

 水属性の魔法はすぐ蒸発するが…破壊の力であれば紅蓮でも通る話だ…。




 そして、遂に最深部の扉の前まで来た。


 「この先が最深部…おそらくここに紅蓮の魔王の幹部がいる…」


 改めて、レイム達は緊張していた。

 魔法職のレドルさえ、あんなに戦闘力も高いとなるとナンバー2は、まだわからないが…互角だと嬉しい…。


 「あぁ、その幹部を倒せば紅蓮の魔王の城へ行ける…」

 だとすると、まだ一人しか倒していない…じゃあまだ、魔王への道は遠いのかもしれない…。


 4人は互いの目を見て、手を合わせた。

 「いい、みんな。絶対に勝って紅蓮の魔王の城へ行って魔王を倒そう!」とリーダーであるレイムは言った。

 4人は互いに頷いた。


 「目指すのは、全員一緒っ…全員で最強を目指す…絶対に…」


 そして大きな扉を押し、ゆっくりと最深部への扉が開いた……。

 


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ