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第35話:最大国家領域エレクシア



 「よく来たね。レイムと勇者」

 「久しぶりでもないけど、こんにちはラウル様…」2人の間に嫌な空気が流れたのが俺ははっきりわかった。


 「さて早速だが、紅蓮の魔王軍の幹部討伐の件だがーー」と最初からはっきりとラウルはレイム達に問い掛けようとした。


 「まずお答えしてください!何でその件をラウル様は知っているのですが?」とレイムがラウルに無理やり感があるが最初に問い掛けた。


 

 すると、その口から驚くべき答えを発した。


 「道化から聞いたのだ……」とラウルは確かにそう言った。

 「配下を道化とはそれでもこの領域を治める神様の言葉ですが…」とレイムは言ったが俺は頭の中でレイムと初めて出会った時のことを思い出した。


 嫌、レイムもそんな言葉を言っていたと思うんだけど。


 すると「はっはっはっはっ!、私は部下に道化なんて言いませんよ。外見が道化だったのでそう呼んだまでです」とラウル様は笑いそう言い加えた。


 「外見が道化…つまりピエロと言うこと……何でそんな者がラウル様に…」


 この会話で1つわかったことはラウル様は私達を見ていなかったということか~まあその道化が気になるな。


 道化だったら悪魔か魔人か…あるいはやっぱり魔王軍の幹部かな~。


 レイムの頭で推理がされていくが、これでも情報が少なすぎる…。


 わかることは、ラウル様は見ていなかった…そして他の誰かがあの一件を見ていた…いや、だいぶ前から見られていた。

 現に最強のパーティーをラウル様は知っていたから……。


 「まあ部下にバレず、最上階のこの部屋まで来たからには只者ではないと思い、その者の話を聞いてあげたんだ。聞いたところによると、紅蓮の魔王の配下ではない…」


 「紅蓮の魔王軍の配下ではないと言うと、他の魔王が…」フィナが言っていた計画を見ているのか。

 紅蓮の魔王による計画に興味が湧くのは仕方ないが…それを分かったうえで……。


 ん~…ん~……わからない……。



 「今、現在では確認されているのは…1人、2人、3人…あの大戦の記録からするとあの大戦では魔王は紅蓮の魔王を含め、最古の魔王5人だ…。可能性は最古の魔王だろうな…」


 そう言われても…どうしようもないし……だろうなって…少しは調べてくれたって…。


 レイムは心の中で不満をこぼした。


 「そうですね。紅蓮の魔王幹部の討伐ですが、間違いないです」


 「そうか。まさかレイムが紅蓮の魔王の幹部を倒すとはやっぱりお前は勇者、いや、最強の神と呼ばれるものだ…」とラウルはにっこり笑った。


 まさかっラウル様、最終的に褒めたかったから……。


 「はぁ~お話は分かりました。では私達はこれで失礼しますね」

 レイムは速くこの場所から出たいらしい。

 「あぁご苦労だった。まだ幹部は残っているから気を付けろよ」とレイム達はすぐさま大きな扉を出て、階段を駆け下りていった。



 無言で足を進めるレイムに3人も無言であとについて行った。




 そして、城の入り口を出た。

 城の周りには水があり、城の入り口には橋が架かっていた。


 その橋を半分くらい渡ったくらいだった。

 レイムは膝に手をつき大きなため息をついた。


 「はぁ~何であそこはあんなに居心地が悪いんだろう」外に出て、最初に出た言葉があの城の愚痴とは……。

 ソージ達も少しはそう思ったがレイムにとっては真反対の所だったから余計なんだろう。


 「さてこれからどうする。無理やり光の国に来ちゃったからなぁ~」

 「そうだねぇ、だが私達にとっては故郷だからな」とサリアはすごく楽しそうに城の周りの町を眺めた。


 「そういえばそうだね。だけど懐かしくはないなぁ~、何日か前だもん」


 ……それもそうだ。

 ソピアに無理やり連れて来られたのが、ディスラクシェント領域だったな。


 「でも、あの城に入ったのは初めてだったな~」と俺達3人はエレクシアのことを呟き良い雰囲気になっていたが、レイムの方を見るとまだ下を向いた状態だった。



 やばいっ!早くここから出ないとレイムがどうかしてしまう。


 …ってか、真反対の場所でレイムはこうなってるけど、俺もディスラクシェント領域にいるとわかった瞬間、俺もそうなったもん。

 いや…あれは違うな…。


 「えーとあっそうだ。ロナ、この光の国に一番近い国はあの水源の都市が近いと思うんだけど…」と俺はレイムを状態を見て、ここから離れるにした。


 ロナの方向を向くと、絶対に何か言いたそうな顔をしていた。


 うぁっ!絶対に何か言いたそうだけどロナの場合みんなが見ている所では絶対に言わないから…恐らく大丈夫であろう…。


 すると俺が思っていると、「そうですね。ソルレンテ領域に行きますか。あそこは温泉もあるのでそこで体を休めて今後のことについて話しましょう。それと道化という者も監視のことも…」とロナは俺は言いたいことは絶対に忘れることはなく、話を進めた。


 「そうだな。じゃあ頼むよ」

 「そうだね。監視なんて…あの恥ずかしいことが見られているってこと」とソピアは顔を赤くしていた。横を見るとサリアも少し顔が赤かった。


 えっ心当たりあるんだ。


 「では、行きますね。転移先は宿屋です。そこでチェックインしましょう」ロナは正確には転移魔法を発動した。

 顔を赤くしたソピアとサリアが先に入り、俺は下を向いているレイムを背中にのせ、俺達は一瞬だったが、俺は故郷に別れをして、光の国エレクシア領域を後にした。


 これで、呼び出された件については終わったが、問題は山ほどだった。

 


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