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第22話:紅蓮の大剣



 レイムは自然と笑みを浮かべ、炎の力を操った。

 すると、みるみるレイムの手に炎が吸い込まれていった。


 レイムは辺りを見ると3人は大火傷を負って倒れていた。

 「あなたは強いが私にはちょっと熱いだけなんだ。それと私の仲間を傷つけたことは死んで償ってもらう」レイムはあふれ出す怒りを抑えた。

 ロナは回復の魔法を唱え、3人の体が緑のオーラに包まれた。


 「いいでしょう。あなたを今殺せば色々と楽なので…最後に覚えておきなさい…我は紅蓮の魔王幹部の一人フィナ・ラベンズリ、今、貴様を殺す破壊神レイム・レギレス」

 フィナは大剣を右手で構えた。


 色々と楽か…何かの計画に私はいるのか。

 私のことを知っている…なるほど紅蓮の魔王の標的は破壊の神で私達の標的は紅蓮の魔王…なんと一致…。


 これで、紅蓮の魔王は何か計画を進めていることが分かった。

 レイムは標的が自分を標的にしていることを聞き、気持ちが軽くなったようだった。


 まぁ、これで不安や疑問は半分消えた。



 そしてレイムは剣を抜き縦に構え、フィナは大剣を構えお互いの目を睨んだ…。

 「スゥ~」レイムは深呼吸をし剣をフィナに向けた。


 「はっ!」

 「ふっ!」

 お互い地面を蹴り剣を上げた。


 そして二人の攻撃がぶつかり合い赤い覇気と黒い覇気が舞った。


 「くっ…」レイムはフィナの目を見るとその中にとてつもない何かがあった。


 あなたは、何を思っている…。

 何に動かされているのだ…。


 だがレイムにはそれがなんだかわからなかった。

 やっぱり大剣の攻撃を防ぐことができても力が圧倒的…。


 レイムは剣を上にあげ大剣を弾き、フィナと距離をとった。

 「そんな力ですか。もっとも未熟な神がこの大剣に勝てるはずもない」

 

 あの紅蓮の大剣が厄介だ。

 剣を交えてしまっては恐らく勝てないだろう…でも破壊の力だったら…。


 レイムは右手を前に出し、フィナの周りに魔法陣を無数に展開され、破壊の力を放った。

 ズドーンという音がなり、激しく地面が揺らいだ。


 だがフィナには傷一つつかなかった。

 「なっ…だと……」破壊の力を防いだ?…。

 そんな存在はこの世界では神しか…。


 するとフィナの後ろから人影が見え、フィナは自然と大剣を両手で後ろに構えた。

 「ソピアお姉ちゃん…」なんと大火傷を負っていたはずの3人が立ち上がっていた。


 回復したとはいえ少々痛みはあるはずなのに…。


 「あなたが炎の使い手だと知って地面に魔法陣が見えた時、全員に炎の耐性魔法をかけた。レイムは少し熱いだけだけど私達は火傷で済んだ。もしなかったら跡形もなく消えていた…」

 ソピアは意外と頭の回転が速かった。


 そして4人でフィナを囲んだ。

 「なるほど人間にしては先のことが瞬時に計算ができるとは」と言い捨てたフィナだったが、その目は何も変わらなかった。


 「でも1人が4人になっただけの話、まとめて相手してやります」と大剣を構えた。


 そして4人は互いに目を合わした、その瞬間ソージがフィナに攻撃をしたが大剣で止められた。

 そのスキにソピアが斬りつけたがまた傷一つなかった。


 やはり、レベルの差と言うやつか…。

 レベルの低い攻撃だと攻撃は通らない…。


 くっそ2人でも勝てない…でも2人で一回攻撃が当たれば4人だったらやれるかもしれない…。


 だがやれる確率はとてつもなく低いと4人は感じていた。


 これが勝てない相手。

 凄いと言うべきか、これが紅蓮の魔王の幹部…。


 だがレイムはそんな敵でも表情を変えず、フィナの方へ走っていき、縦に剣を振った。


 予想通りに大剣で防がれた。

 次にソージが攻撃をしたがレイムの剣を弾いてソージの剣を受け止めた。


 やっぱりフィナは人並みの反応速度があるということか…だが目で終えないくらいの速さがあれば…。

 ここからはレイムの番だ。

 すると次にソピアが攻撃をし、またしても受け止めた。


 だがその瞬間、後ろから風が吹いたと思ったらフィナの背中から血が噴き出した。


 それを見た3人とフィナは驚きを隠せなかった。

 「なっなんだと、見えなかった」背中を抑え、痛みを耐えるフィナの目の前には漆黒の翼を生やしたレイムが立っていた。


 「大剣の場合、普通の剣とは重さがまったく違い、振りかざす時や攻撃を受ける時などは動きが遅く、そして連続攻撃のすべての攻撃を防ぐことは不可能に近い。だがあなたは攻撃を防いだ、つまりそれは大剣だが剣のように軽い…その大剣は一体なんだ」とレイムはフィナを睨みつけた。



 するとフィナは背中を抑える手を放し、大剣に手をかざした。

 「この大剣は遥か昔から燃え盛る場所にあると言われている赤く透き通った石から鍛え、作り出したと言われているこの紅蓮の大剣」

 なるほど遥か昔から存在するという赤い石…たしか本で読んだことがある。


 たしか硬さは鋼を上回ると…だがそんな大剣を作れるなんて不可能だ。


 まず、遥か昔から燃え盛る所は一つしかなく、行った所で一瞬にして体は消える。取ってもそんなものは一流でも鍛えることはできない。だってその石なんか誰も見たことがなく伝説級なんだから。


 そんなものが目の前に実在する…そうなると…あれは……。


 まさか…。

 「そして最も最強の力を持つ者の前に現れる。そうこれが燃え盛る、紅蓮の炎の結晶から神が創り出した神器、紅蓮の大剣」とフィナは大剣を天へと向けると赤く光が反射した。


 そして神器という言葉に4人は唖然とした。

 まさか…そんなのありえない魔王の幹部が神器を操れるなんて…しかも話を聞いてみると結構上位の神器と予想はできる。


 紅蓮の大剣…。

 それは、炎属性の中で最強格を誇り…世界に幾つしかない、クラスSSSのオプロ系創造神器に分類される。

 


 「ということはあなたは種族の中で最強の炎を操れるほどの力を持つ者…」レイムは問いかけた。

 「そうだ。この神器こそが、何よりの証拠だ」まっまじか…。

 レイムは最初にこんな強い敵が出てくるとはレイムもあとみんなも絶対に予想してなかった。最強の炎の力だとそんな者が紅蓮の魔王の幹部に…。


 だが、破壊の神レイムは…これは面白い…。

 レイムの口元がにやけた。

 レイムは昔から負けず嫌いだった、そして今も…圧倒的な強さを誇る者でも立ち向かうという勇気がレイムにはあり、そしてパーティーを組んでもう一つはっきりと芽生えたものがあった。

 

 まぁ、元々破壊の神の人は好戦的だ。


 「ごめんソージ兄達は下がっててロナは防御魔法を…」とレイムはフィナの方を向いてそう言った。

命令を受けたロナは俺達を移動魔法で少し離れ防御魔法を展開した。

 「レイム様、完了しました」とロナはレイムに呼び掛けた。


 そしてレイムは一瞬目を閉じ再び前を向いた。


 よし…。


 そして後ろで見守るソージは、レイム、お前ならできると信じる。と心の中で呟いていた。

 レイムにもしっかりとそれは伝わっていた。


 「では、勝負です。あなたの神器と私の…」そしてレイムは右手で剣を前に出した。


 「このオプロ系の中で頂点に立つ、破壊の剣で…」レイムの剣は光に当たり黒い輝いていた。

 そしてフィナも前に大剣を構えた。


 「よし、行くぞ!」

 「うん…」


 レイムとフィナは武器を構えた。


 完全に2人の空間に飲み込まれた周りはとても静かだった。



 そして動きだした。

 最初の歯車…紅蓮と破壊の歯車が…。


 

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