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第2話:二人の神



 ここはウォーシンク大陸中央の一番大きい国……。

 そこには魔王軍の侵入を聞いて光の国からやってきた聖騎士と破壊の国からやってきた暗黒騎士の総勢20万人が中央国の前で魔王軍を待ち構えていた。

 聖騎士は黄金の鎧と兜を身に纏っていた。反対に暗黒騎士は黒い鎧と兜を身に纏っている。


 世界最大国家で光の神が住まうエレクシア領域はまさに光の国だった。

 この世界には6つの領域が存在するが、光の国エレクシア領域と同盟を結ぶ、世界最大領域・翠色の大地シズゼリア領域、炎の要塞ファイテンラスク領域、水源の都市ソルレンテ領域の第四領域同盟を結び、貿易なども通っている。


 何が言いたいかと言うと、領域外の国ははっきり言えば、危険なのだ。


 このように領域外の国は魔王軍の標的となる可能性が高い。

 領域内だったらその可能性は少ない。



 そして暗黒騎士は破壊の国からやってきたと言ったが、破壊の国というのは世界で最強で危ないとされている場所の一つだ。

 その領域は6つの神の中で最強の神と呼ばれる破壊の神は住まう場所となる。

 今回、魔王軍が現れ、緊急で光の神が収集した。


 そんな大勢の騎士の前に絶対に騎士の風格はなく、見た目は子供の長い黒髪の少女がいた。

 「以外と進む速さは遅いんだな」と水晶を片手にぼそぼそと呟いている。そう言ってその少女は望遠鏡を手に持ち、地平線を向き、覗いて南の方向を見ている。


 髪は長く腰まであり背が低くく黒いワンピースを着ている。

 少女が見ている方にはまだ何も変わらない風景があった。



 すると「レイム様~、魔王軍は何も変わらずこの国へ向かっています」と誰かが少女に声をかけた。その少女に話しかけたのは見た目はぬいぐるみでレイムの家系につかえている犬の妖精、自称だが……。


 この見た目が黒で統一されている少女が新時代五代目破壊の神レイム・レギレス。

 まぁ、一言で言うと神という存在だ……普通は天界に住んでいるが代々領域を任せている。

 今はこの大陸に魔王軍が出現したということで光の神ラウル様とこの国へ来た。


 いいや…半分無理やり連れて来られた。


 「ありがとうロナ、じゃあ来るまで待つとしようかな……」見た目だけだと思っていたが、レイムはまだまだ子供だった。

 そんな子供に何故、暗黒騎士は仕えているのかと言うとそれはいいや、これはあとでだ。

 レイムは背伸びをし椅子に腰かけ目を閉じ、寝てしまった。




 そして数時間後。

 南の方向から異様な気配とぞろぞろと歩く足音が聞こえた。

 騎士達もそれを感じ、騒ぎ始めた。

 

 そして凄まじい魔力を感じレイムは目を覚ました。


 「やっと起きたのか。待つ間に寝るとは、レイム、お前は緊張感というものがないのか」とすぐ横でレイムには聞き覚えがある声が響いた。

 寝起きのレイムはそれが耳に入らなかったが素早く立ち上がった。


 その男は聖騎士同様、黄金の鎧を身につけていた。


 「ラウル様、申し訳ない…です」レイムは敬礼をし寝ぼけながら謝った。

 レイムとラウルの後ろには聖騎士と暗黒騎士達が剣を抜いていた。

 もう戦いは近い…。

 ラウルはあきれた顔をし魔王軍を見た。


 「あの数は少し厄介だな…」

 少し困った表情をラウルは浮かべた。

 前を見るとその先には魔王軍が突然侵攻をやめ、こちらを睨みつけていた。


 それは獲物を殺すことしか考えていない者達の目だった。


 それを見てレイムの目の色が変わった。


 「ラウル様、魔王軍が侵攻を停止しました」聖騎士の一人が報告をし後ろへ下がった。

 「あぁ、やはり我々が目的というわけか」とその言葉にレイムはうなずいた。

 それは単純だった。

 魔王軍が現れると聖騎士か何人かの神が魔王軍の前へ来る…つまり魔王軍の狙いは我々、神だということだ。

 だが、それは今回が初めてではなかった…。

 いつでも魔王は神々を狙ってきた。今回はただ誘い方が違っただけのこと…。


 そしてそのことについて前からわかっていたレイムは完全に戦闘態勢に入った。

 レイムは裸足のまま少し歩いた。


 それは今にも倒れそうだった。

 今、現状まだ足がおぼつかなかった。


 そして魔王軍と聖騎士、暗黒騎士の真ん中くらいまで行き、そして手を前に出した。

 その光景をラウルは腕を組み、それを見守っている。


 すると手を前に出した、レイムの周りから黒い煙が現れた。

 それはどんどん多くなっていき手を筒状に形作ると黒い煙が剣の形になっていった。


 するとレイムの手には黒く細い剣が現れた。

 これがレイムの武器……。

 「我が力を形に…破壊(ディスラクシェント)(ソード)


 そしてレイムは鋭い目つきを魔王軍に向けて剣先を肩の高さまで上げた。

 「いくよ!」レイムは目を細くし遠くを見た。




 そして戦闘が開始された。


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