第18話:四人目の仲間
そして町中の喫茶店に入った。
俺はこうゆう空気は苦手だ。
とある喫茶店に入りパーティーのことで話し合っていたがレイムはまだ俺の隣で静かにしていた。
「…ということなんですけど、先輩どうですか」ソピアはサリア先輩に今までのいきさつを話した。
サリア先輩は少し考え込んでいた。
サリア・ヒート…。
俺達はただの知り合いにすぎないが俺達の父とは何となくだがそんな噂があった。
かつての父は俺達と同じ、勇者だった。
その勇者はサリアの父とともに魔王と戦い、一度は勝利を収めたが、敗北をしてしまった。
その噂に関してはいい思い出はなかったようだ…。
そのことについて質問をしたが、答えてはくれなかった。
今現在は、光の騎士として光の神に仕えているそうだ。
そして少しの間考え込み、その口が動いた。
「あぁ、面白そうだ。私は学院を出て1年ずっとこの先のことを悩んでいたんだ。でもやっぱり学院でもお前は私にいつもいろんなことを話してくれて将来の夢とか一緒に話したりそんな日々が私は好きだった。だから今私はお前についていくよ。学院と変わらず接してくれよろしくな…」とサリア先輩は笑いパーティーに入ると言ってくれた。
「はい。こちらこそ…」
俺はソピアがサリア先輩に憧れを持った理由が少しわかった気がした。
あいまいな理由だが、今はそんなことはどうでもいいみたいだ…。
そう決めたなら、決める人だからなぁ…。
「じゃあ改めて自己紹介をする。私は世界一の弓の名手サリア・ヒートだ、よろしく」父も世界一だが、サリアもそれに負けないくらいの力を誇る。
ソピアは「これで、パーティーが結成した!」と言った。
このメンバーが……何故、このメンバーなのか…運命なのか…それとも前から……。
その夜結成の記念で酒場でみんなで宴をした。
そして俺の一つの悩みは俺以外全員女子というパーティーの組み合わせだった。
はぁ…これじゃあ他の人から変な目で見られる。
そんな冗談交えた悩みを浮かべながら、俺は前でレイムとソピアとサリアが楽しそうに笑う様子を見つめていた。
その時、俺は何故か思った。
あぁ、これは誰かの仕業だ…何らかの思いを俺達に託した……。
「なぁレイム…」
俺はふとレイムに質問したくなった…。
俺とソピアの称号でもある勇者は絶対の流れとして…そして親父たちの意思を継いで…魔王を…。
「んっ…何、ソー兄」
何っもうその呼び方でいいのか。俺は今更驚いた。
だが、その呼び方には一切口を挟まず、正直な言葉を口にした。
「このパーティーで魔王を倒せるのかな…」
レイムは一度目を瞑って少し考えている様子で目を開け言った。
「私はできると思うよ…」と満面の笑顔でそういった。
「…何で」
俺は少し不安があった。
魔王…それはダークサイドの頂点の王…。
それは5人いると言われている…。
だが、親父たちが狙っていたのは…その5人の中で最も最強と言われる存在。
紅蓮の魔王…又の名を大魔王…。
属性は炎の上位格の紅蓮…全ての飲み込み焼き尽くすその力…。
魔王を死に追いやったのは、神だけ…。
それは、間違いないだろう…。
そんな存在に…神に近い強さを持つ者に……。
「だってこれだけ強いメンバーが集まったら最強パーティーだし魔王だけじゃあなく世界だって……」と目の奥までキラキラ輝かせながら言った。
俺はその言葉の意味は世界征服か…と思ったが、レイムの考えることは今の俺じゃあ分からなかった。
「ふっ」
だが、俺はそれを笑顔で言うレイムに元気づけられたようだ…。
こうして最強パーティーが結成された。
このメンバーで本当に魔王を倒せるのか今はまだわかんないけど俺はとても楽しみだ。
あっ、そういええばパーティーの名は…まだ決まってない…。
名は何にするのか…。
ってか、名はもっと大きな軍団とかギルドじゃないと…。
そう俺は陽気に考えていた…。
そしてある国ではもう魔王の調査が開始されていることを俺達は知らなかった。
ここは光の国聖騎士および光の神の城では会議が行われていた。
多くの騎士の中心に5人いた。
その真ん中にはラウルの姿があった。
「え~2日前の魔王軍襲撃の件についてわかったことを述べる。この件の魔王軍の裏には最古の魔王が関わっている可能性がある」
そのことで回りが騒めき始めた。
最古の魔王は死の神によって生み出された者のことで6人中5人がその魔王と名乗り出した。
そして今現在では、どうゆうわけがわからないが、新世代の魔王という存在が見つかったらしい…。
その者のの特徴としては体のどこかに魔王の紋章が浮かび上がるらしい…。
まぁ、まだわからないが…。
聖騎士は最古の魔王の撃退を目標としているが…。
「まずその最古の魔王について…その魔王は紅蓮の魔王だと思われる。それと魔人集団がシズゼリア領域にいたらしいこれは決定的な証拠となる」
だがまだ周囲は騒めいていた。
それもそうだ…その最古の魔王、紅蓮の魔王は一人の神よって倒されたからだ。
魔人集団はその時はいなかったらしい…つまり最近になって結成された可能性が高く見た者の証言には赤いネックレスを下げていたらしい。
そのネックレスは代々紅蓮の魔王の配下にいる者は必ずつけている。
「可能性としては紅蓮の魔王は死んで新たにその座を受けついた者がいるのか、紅蓮の魔王は死んではいなくまた動きだしたのか、その2つが近いと思う」
まぁ、その2つだろう…聖騎士が思い浮かぶところは……。
正解は実は死んではいなかった…。
その理由は最強の魔王ということだ…。
ただそう呼ばれたなら、もう死んでいるだろう…。
だが、最強の魔王と言われた…ということはそれなりに強さとタフさなど神レベルで備えている…。
実際、神と勇者などと戦ったが、負けたことは一回しか確認されていない…。
まぁ、正確に知る者は魔王達だけだろう…。
そして今になって動き始めた…。
一体何が原因なのか…それは頭の良い人ならわかるはずだ……。
騎士達は納得がいかない表情だった。
それは倒した所をこの目で見た者もいた。
「ではシズゼリア領域に調査団を各国へ行って調査及び報告を…これでよろしいですかラウル様」
4人の一人がそう言いラウル頷き立ち上がった。
「では皆頼むぞ。今度こそ最古の魔王、紅蓮の魔王を滅ぼすことを祈ろう…」と言った。
すると大勢の騎士達が立ち上がり「はっ」と光の神に忠誠の誓った…。
こうして光の国では紅蓮の魔王を標的にし作戦が開始された。
光が動き出したと言うことは、その同盟領域でもある、炎の要塞ファイテンラスク・水源の都市ソルレンテ・翠色の大地シズゼリアの者達やその神達も動き出すだろう…。
そんなにも野放しにはしておけない存在ということは神は重々承知の上だ…。
そしてレイム達は自然にその流れに逆らうことなく、進んで行くだろう…。
なぜなら、もう大きな流れの中に足を踏み込んだのだから……。
『破壊と再生のプリンセス〈インフィニットヒーローズ〉~以下略~』の序章を読んで頂きありがとうごうざいます。
こんにちは!そして初めまして!
序章を終えての挨拶となります。作者の七理月にとと申します。
初めての物語、処女作となりますので暖かい目で見て下さると嬉しいです。
自分で考えた最強のキャラとして主人公である【破壊神】を出しました。
まだまだ成長ですが、完全な力であるレイムは宇宙をも破壊できるでしょう。
この作品が生まれたのは、何年前かのまだ自分が小学生くらいの時にブロックレゴで遊んでいた時に、この作品に登場する6人の神々の人形を全く同じカラーで組み立てた時ですね。覚えている範囲だと、城があって、何が攻めてきても無敵というほど……その頃の想像力はそんなものでしたが、小学生や中学生に図書室に通い、本を読み、そこから自分でも書いてみたいなと思い、とある日に神が主人公で『まだ未熟な神が成長していく』というテーマでした。その後のものは考えていると次々と伏線として枝のように分かれていきました。まずこの作品では多くの作品にもある『主人公の成長』と『独特な世界の歩み』……。
そして最強だけど躓き、立ち上がるには少し時間がかかる、多くの仲間たちと出会い、絆を深め、一つを目指して突き進む物語となっています。
初めての処女作であり、代表作、超長編となる予定なので、暖かい目で気ままに読んで頂けたら幸いでございます。
感想もお待ちしております。
ありがとうございました。