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第176話:暴食の中の世界



 「あぁ、人口兵器少女No.01:暴食の神・クロテナだ……」

 「わかった……。じゃあまずはレイムの救出だ……」

 「わかりました……じゃあロナがクロテナの下を削ぎますので、エマさんは上から……」とロナは言った。


 「いいのか、じゃあお言葉に甘えて……」とエマは上空に飛び立った。

 


 「まさか……お前にも過ちがあったなんて……」とロナの口から別人の声が出た。

 それにレジナインは驚きはせず、「あぁ、可愛いものだろう……。それより私はお前を見た途端すぐにわかったぞ……。まさか二人の自分が関係しているのか……」とレジナインは何かを聞いてきた。

 「さぁな……。そんなことより動きを止めるの頼んだぞ……」とロナは言い、すぐに暴食に向かった。


 「はいはい……3代目……」



 エマは上空に向かい、大きな魔法陣を複数展開した。

 「食らえ、『紅蓮(クリムゾン)(レイン)』!」と叫んだ。


 すると大きな魔法陣から紅蓮の塊が暴食に向けて放たれた。

 さっきのを見れば、力を食っているということ……だったら無駄なのではと思うが大きな塊だったら食うのに大きく口を開く……。


 とエマは何かを考えていた。



 すると降り注ぐ複数の紅蓮を大きく口を開け、それを食った。

 その瞬間、紅蓮の後ろから猛スピードで口に向かってきた。

 「ウォォォォッ!」そうバカではあるが、口の中に入ってレイムを探す。


 単純に考えた結果だが、自滅の可能性もあったが今のエマにはそんな考えはなかった。


 そして……。


 パクッ!、と暴食は紅蓮とともにエマも食らった。

 「まさか、自分もなんて……単純すぎるよ……エマ……」とレジナインはそう呟いた。



 ―暗い……。まぁ、普通か……だが何だこの何か聞こえるが……。

 ―人々の声か……確か氷結の力にもそんな力があったのを思い出したか、精神状態の耐性があるからなぁ……。

 ―そんなことより、レイムを探さないと……。


 エマは地面も分からないが、光景と見たら浮遊する状態だろう。


 そして今エマがいるのは暴食の腹の中だ。

 全く、どこなのかもわからなければ意味がないが、破壊の魔力を辿ればいいだけの話。


 今もその魔力は微かだが感じる。

 エマは破壊の魔力を辿っていった。



 その方向に進むと周りの景色が黒からはっきりとなってきた。

 「城の中……みたいな……」そういつの間にかエマの足はレットカーペットの上にあり、壁には柱があり、道は奥にあった。

 「何だこれ、幻覚も耐性があるが幻覚じゃない?……本当に変化しているのか……」とエマはそれを確かめるために床のレッドカーペットを触った。


 ―何だこれ、本物の手触りだが……。まさか!食った?暴食は何でも食うからそういえば食ったものはどこへと思っていたがこの大きさとそして中にあるこの本物も空間……。

 ―中に溜めている暴食は腹を満たすためじゃなく食うだけの衝動だけの存在。

 「まさか……あんなあり得ない大きなだったのは、今まで食らったものか……」


 そして建物もそうだが、人も……。

 もしかしたら、漆黒の騎士団も……いや漆黒の騎士団は我々の手で全員殺したから……。


 エマはこの状況の整理を少しずつ理解していった。

 


 その瞬間、ドコォォォンッ!と向こうから大きな音が聞こえた。


 「なッ――、レイムか!」

 エマはすぐさま奥へと進み走っていった。


 

 

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