第172話:大いなる大戦準備
「では、裏世界計画の結果を……」レジナインが前に出て、結果を述べた。
「裏世界の闇の帝王の拠点を攻め、調べた結果……世界の繋がりは確実に存在し、闇の帝王最強の者は倒したのですが、それ以外の闇の帝王はその拠点にはいなく、まだ危機は始まったばかりです。残りの帝王たちが再び世界との繋がりを開く可能性があります……」とレジナインはそう述べた。
「まだまだか……残りの奴らの特定は難しいかもな……。だが計画の発端は完了だ。世界の繋がりは実在した……また再び大いなる戦いが来る可能性もある、だから皆心得るように……。では、暴食については私が対処する……」
こうして会議は終了した。
そしてレイムは自分の寝室の隣のドアを開け、そこは仕事のデスクがあった。
フカフカの椅子に座り、大きく息を吐いた。
するとドアが鳴った。
入って来たのは、リツリだった。
「レイム様……神器の話ですが、これをお願いします……」とリツリが机の上に差し出したのは、この領域に咲く、ユリの花だった。
黒くキレイな花だが、詳しく聞いてみるとリツリが一番好きな花らしい……。
「わかった……」とレイムはそのユリを手に持ち、神器を創造した。
そのユリは黒く白く輝きを放ち、細剣のような刀身が細い剣になった。
「これは鋭い切れ味と素早く相手には剣先が見えないだろう……」刀身を見た感じ、圧倒的な切れ味とこのユリが吸った破壊の力で攻撃力がさらに上がっている。
「この神器の名は、『破百合の剣』……これがお前の神器だ」細い鞘に納め、リツリに渡した。
「ありがとうございます……」更なる忠誠を誓い、リツリはその剣を受け取った。
そして残りのビリル、ビー、ベルーナの神器創造も終わり、レイムは戦闘準備のために一階下のお風呂で湯に浸かった。
暴食の神を討伐隊はレイム、ロナ、エマ、レミナス、レジナイン、リビル、ビミルの7人で向かうことにする。
最破達は戦力残しとして、待機させておく……。
それは世界の繋がりが再び繋がった時に向こう側から攻められる可能性の考えてのことだ。
1時間前のこと……。
魔女の孤城かた少し離れた所に、廃墟の教会があった。
そこには一つの棺桶があった。
そして大きな揺れが教会にも届いた。
揺れが止み、棺桶の蓋が動いた。
小さな手が見え、完全に開くと体に黒い鎖を巻き、黒髪のロングに魔王の紋章を目に刻まれていた。
そして暴食の神と呼ばれる少女は口を動かし、言葉を発した。
「お腹、空いた……」




