第164話:世界七神皇帝の一人・天災の魔女
計画は進行し、レイム達はネルトシネアス領域に到着した。
空間転移を繰り返し、30分で着いた。
ネルトシネアス領域は初めてきた……。
この領域は全体に植物などは生えていなく、紫色の大地が広がっていた。
「ここからどこに行けばいいかって迷ったけど……絶対にあそこだよね……」とレイムは指を指す方向は黒雲が集まっていた。
その下には、漆黒の城が建っていた。
世界最大領域であるシズゼリアの半分くらいだろう。
それでも広いが山などはないため、今もあんなふうに遠くからでも城が見えるということだ。
「あそこが、天才の魔女の城かな……」とレイムは呑気にあの城を見つめた。
ネルトシネアス領域のことは情報が少ないと言うのが現実だ。
「他にそれらしい建物はありませんね……」とロナも周りを見渡した。
そういえば、城があることなんて知らなかったが、城に住むものなんて強者しかいないだろう。
「じゃあ、あの城へ行きますか……」とレイムはロナに言った。
「了解です……」とロナは大きな魔法陣を展開した。
目で見える距離なら、転移魔法で一瞬だからね……。
そしてあっという間にその城の前まで来た。
意外と不気味で周囲には何かヤバいエネルギーが漂っている。
入り口の前に立ち、レイムは大きな扉を押した。
すると、ギィィィッと音を立てて扉がゆっくりと開いた。
レイム達は中に入ると、目の前には大きな螺旋階段があり、どうやら上まで続いているようだ。
そして下にも続いていた。
ガタンッ、と扉が閉まりお望みの天災の魔女らしき者の音が聞こえ始めた。
コツコツと階段を下りてくる。
上から現れたのは、キレイな女性だった。
「こんな所に訪ねてくるなんて……会える日を楽しみしていた……破壊神レイム・レギレス……」と黒髪ロングの女性が階段を一段ずつ降りてきた。
服装は、黒いドレスを切り裂いたような露出の高い服装だ。
体格などはレジナインと変わらない……。
「あなたが……天災の魔女………」
「あぁ、そうだ……。私が天災の魔女……リア・リ・ベレーシア…死の神によって創造された6人の1人だ……どうぞよろしく……」と手を伸ばした。
レジナインの情報だと、Lv.766……レイムより上の相手だ。
「私もよろしくお願いします……」二人は手を繋いだ。
エマやレジナインと同じということは、少し警戒するが……。
「それで、何しに来たのかな……」とリアは笑顔で要件を聞いてきた。
わかっているくせにと言いたいが、レイムはその気だ。
「私は何故ここに来たのか……世界七神皇帝の頂点を目指す者……あなたを倒しに来ました……」とレイムは剣に手を掛けた。
「そう……私もそれには賛成だ……」とリアは階段を登り、背を向けた。
そして大きな鎌を手に出した。
シャキン!、とレイムの首目掛けて鎌を振った。
キンッ!、とレイムは剣を立てた。
完全に首を落とす勢いで鎌を振った……。
「やる気ですか……これはこれでマナーが悪いと思うけど………」
一瞬にして目を色を変え、レイムはリアを睨んだ。
エマとレジナインよりかは、レミナスの雰囲気を感じた。
「そうだな……私はそんな攻撃で君が倒れるとは思わなかったが……」リアの挑発は続いた。
「あなたが相手であろうと……私は負けないですよ……」
レイムの目を見て、リアは笑みを浮かべ、鎌を降ろし肩に置いた。
「じゃあ、外で戦おうか……ここでやると色々とヤバいからね……」とリアはレイム達とすれ違い、扉を越した。
そしてレイムは剣を握り、外へ出た。
あの鎌……強者はいつも神器か……。
「さぁ……私と貴方で一対一の死を掛けた勝負だ……」とリアとレイムは城の前で距離を開けた。
「天災の魔女…リア・リ・ベレーシア……いざ勝負!」とレイムは剣を構えた。
「望む所……」リアも鎌を構えた。
その鎌に秘められた力は大罪……その力を使い分けるのが『罪を操る鎌』だ。
この戦いで、レイムの真の力を使うまで攻められるのか……。




