表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
154/212

第153話:ランキング戦-8



 神化をしてからずっと光を発している。


 そして背後の太陽な鏡…それはもう太陽神か……。

 光と闇の対決だ、絶対に……。


 全力…これが勝負を左右する……。


 代々の神が敗れた戦い……自分では戦うまで信じないつもりでいたが、べムルがあんな行動をとったのなら自分も全力で戦うとしよう。

 


 「全てを貫け……破壊(ディスラクシェント)!」手始めに無数の魔法陣を展開した。

 どっちも相手の攻撃が弱点のこの戦い…食らったら終わりだ。


 ズドーーン!、と無数の破壊光線がシルスを襲った。

 

 その瞬間、レイムのすぐ前で黄金の光が走った。

 破壊光線はそのまま闘技場の壁に衝突した。


 「なっ……当たってない!?」闘技場の壁は崩れないが、確かに全光線が当たっていた。

 全部、つまりは当たっていない…。


 

 「そんなバカな!……ぐはっ!」目の前に現れた光はシルスだった。

 もう既に太陽の剣を振っていた。


 弱点であるから、我が鎧は刃を通した。

 「がはっ……」

 だがべムルの剣のように回復は可能だ。


 

 「なんて速さだ……」

 そんな速さでもレイムの速さよりかは遅い……。

 「破壊(ザエリアオブ)領域(ディスラクシェント)!」と全ての剣たちを地面に突き付けた。

 

 これで安心とはいかにが、この領域は光の神でも侵入不可能だ。

 最後の賭けとして、破壊の世界、このフィールドに破壊の力を、そして終焉の剣を使うの3つだ。


 前の二つはどちらでもいいが、最後は終焉の剣だ。

 

 終焉の剣を使えば、簡単に勝負がつく……。



 レイムは神雷破槍を上に向けた。

 傷は既に再生している。

 シルスも簡単には距離を詰められない今なら……。

 「破壊(ディストリー)雷帝(サンダーエンペラー)!」と叫んだ。


 すると、空が黒雲に包まれた。


 そして神雷破槍の先端から黒い雷が見えた。

 その瞬間、バシュッバシュッ、と広範囲にランダムで黒い雷が落とされた。


 これを避けられたらもう近接しかないだろう。

 


 その覚悟は決まった。

 ―あいつはかなりスピードに特化している。

 

 破壊の雷帝が止み、シルスは破壊の領域の外に立っていた。

 「ヤバいな……あんな奴みたことない………」とレイムは地味に引いていた。


 

 「凄いスピードだな……。破壊の神の攻撃を二度も避けるなんて……」とエマの横のレジナインは感心していた。

 「そうだな……あの速さは自慢になるな………。だがそれでも属性も問題もあるぞ……」とエマも言った。


 「だが、まだレイムは手を残しているぞ…。破壊の世界とあの終焉の剣を最後に残しとくつもりだろう。あの終焉の剣を使えば簡単にできそうだが……」とレジナインはレイムが考えることがほぼ的中した。



 レイムは破壊の領域を解除した。

 武器数では負けないけど、速さも負けない。


 「うぉぉぉぉっ!」と高い声で叫び声を上げ、ランスをシルスに向けて前に出した。


 ザッ!、と音がしたと思ったら消えていた。


 ―まずいっ!

 レイムは気配に気づき、すぐさま10本の剣を同時に動かした。


 ピシュンピシュンと光がこっちに向けて放たれた。

 だが、剣たちで助かったが、あれで死ぬとでも思ったのか……。


 レイムはシルスのやり方にだんだんと不快な気持ちになった。

 

 

 だったら…こっちは本気で……。

 破壊の世界を使うとほぼ魔力とスタミナが消えてしまうから……。


 レイムは神雷破槍を手放した。手から離れた神雷破槍は黒い羽となり、翼に加わった。



 そしてレイムは右手を横に向けた。

 すると、踏んでいる終焉の剣が動き出し、レイムに右手に近づいた。


 その瞬間、終焉の剣が光り出し、その影が小さくなるのがわかった。

 これは、手で握るためにただ縮まっているだけだ。


 全体的に黒い剣だが黄金が巻き付いたように豪華かつ終焉のようだ。



 「貴様が望むのは、この剣だろう……」とレイムは気付いた。

 自分がこれを使うため、こんな小賢しいことをしているのだと……。


 光の神は光の速さで動くと言うが、その光の動きが見えているのであれば簡単に予想ができる。



 シルスは何も言わず、剣を構えた。

 

 あの太陽の剣の切り札はわからないが、計画としては使う前にこの終焉の剣で勝負をつける。

 



 「ふっ……」と会話ができない相手だが、その覚悟はできているようだ。


 シルスは剣を構え、突進攻撃をしてきた。


 レイムは両手で剣を持ち、剣先をシルスに向けた。

 「はぁぁっ!」

 「てぁぁっ!」

 

 シュキーーン!、斬った感覚……。


 「がはっ……」とレイムの後ろで血を流した。


 「単なる突進で私が斬れるなんて……舐めすぎるぞ……。そしてこの剣を手にしたからには全力で相手をする……」と剣先をシルスに向けた。


 「我が力……展開!」


 すると『終焉(ソードオブ)(ザエンド)』『破滅(ハメツ)黒身(コクシン)(ガイ)』『破壊の翼』そして『破壊の手』『破壊の影』『破壊の覇気』『破壊の世界』が更に展開した。


 全力…つまりは全ての力を展開し……相手が攻撃を全て避ければ敗北の方法だが……これもレイムらしい戦法だ。



 「なっ…なんだと……」


 如何にもわざとらしい……。


 「全ての力よ…光を打ち消せ!」と終焉の剣を一振りした。

 その瞬間、破壊の覇気と破壊の影の効果はこのフィールドに発揮し、破壊の手は周囲の光を握りつぶし、そして破壊の世界を展開した。


 

 「これが、破壊の世界か……だが、まだまだだぁぁぁっ!太陽(ソラ―)展開(エクスペンション)!」とシルスは太陽の剣を地面に突き刺した。


 その瞬間、その剣先から太陽が生み出された。

 地面は赤くなり、熱が発生した。


 その威力は、破壊の力と同等だろう。

 シルスの考えは、この攻撃で破壊の力を消滅させようとしているらしい……。


 

 ―あの状態だったら、剣を突き刺しているから動けないはず……。


 

 その瞬間、地面の砂が流れているのがわかった。

 ―太陽の熱で砂が消滅している……。


 破壊の世界はシルスに向けて攻撃を継続している……。

 シルスには攻撃を食らったり、光で消滅したりでごぶごぶだったが、確実に攻撃を受けていた。


 

 レイムは地面から離れ、太陽からの攻撃を逃れた。


 「ふっ……」シルスは太陽から剣を抜き、空中を蹴った。

 もうほぼ地面は存在していなかった。


 太陽の剣を構え、レイムに向かってきた。

 ―まだ、向かってくるのか……。



 「はぁぁぁっ!」とレイムも終焉の剣を振り下ろした。


 キンッ!、と二人は剣を交えた。

 

 そしてレイムは勝負をつける……。


 レイムは大きく息を吸って唱えた。


 「終焉(エンド)……」


 

 その瞬間、終焉の剣が純白の光を放った。

 

 その光は終焉を迎えるもの……そしてこのフィールド全体に終焉の時を迎えた。



 これが、終焉の剣の力……。


 シルスは終焉を迎え消滅した。

 

 元通りになった地面に降り立ち…終焉の剣を地面に突き刺した。

 「ふぅ~…終わった……」とレイムは脱力した。


 その瞬間、全ての力と神化が解除され、剣も破壊の剣に戻った。



 「しょ…勝者……そしてランキング一位……破壊の神レイム・レギレス様ぁぁぁっ!」と司会が言った瞬間、歓声が上がった。


 「うぉぉぉぉあぁぁぁぁぁぁっ!」とレイムにほぼ全種族の歓声が聞こえた。




 そして表彰が行われた。

 ジルフィスから受け取った表彰を持ち、勝利を改めて確信した。


 「レイム……お前は更に強くなることを祈っているぞ……」とジルフィスはレイムにそう言い、天界に帰っていった。



 そして同時に新時代へ世界は突入し、第五神暦への突入だ……。

 

 

 

 


 


 

【第一部:第五章】神々の世界-World of Gods-完結です。


ここまで読んでくださりありがとうございます。

またまたレイムは覚醒し、神化という真の姿を手に入れました。真実の姿となり、新たな力も出てきましたね。これがまたまた物語が動き出すことになるッ!

次回は純粋に最強を目指し、世界を知るというテーマで進行し、世界が横に傾くことに……。


では、お楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ