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第146話:ランキング戦-1



 戦いが始まる寸前のこと……魔王御一行は……。

 「レジナイン……ここは、うるさすぎないか……」とこの空間の事を愚痴っていた。

 「エマ…闘技場というものはそうゆうものだよ…。でも始まったらあり得ないほど静かになるかもね……」とレジナインは何でも知っていた。


 

 そして司会の声が響き渡った。

 「皆さま大変長らくお待たせしました……。では、これから神々によるランキング戦を開催いたします!」と同時に鐘が響いた。


 

 「……レイム様………」と戦場の扉の前には、レイムとロナがいた。リツリはギャラリーで観戦している守護者達と合流した。

 「うん……大丈夫………」ともうレイムは準備ができていた。


 ―この力を試す時……だが、これは後半になるだろうな……。

 

 

 そして、「では、一回戦目です。破壊の神との最初の戦いは、水の神リムです!」と同時に扉が開いた。

 最初は、水の神か……。と良くも悪くも全員と戦うことは覚悟の上だ。


 闘技場の地面は砂漠のようだった。

 動きにくいな…。


 そして目の前には……。

 


 水色の長い髪に自分と同じ背の少女がいた。

 手持ちの武器は恐らく神器のロッドだ…。


 だが、属性はわかっている、水と氷だ…。

 

 「では、戦闘……開始!」と声が響いた。

 

 その瞬間、ギャラリーの音が消えた。



 レイムはまだ剣を抜いていなかった。

 これは、舐めているわけではない……相手に最初に攻撃を望んでいるのだ。


 リムの目はレイムを鋭く見ていた。


 

 すると、レイムの望みを受け入れたのか、ロッドを地に突いた。

 その瞬間、氷が砂を閉じ込め、あんな広いフィールドを一瞬にしてレイムの元まで広がった。


 「ふっ…」とレイムは軽々と飛び、氷結を防いだ。

 

 だがその瞬間、氷のフィールドに散りばめられたように無数の青い魔法陣が展開された。

 「氷結(フリーシング)大爆発(エクスプロージョン)!」と小さい声だが、とても甲高くそれは呟いた。

 

 魔法陣から巨大な氷の塊が出現し、それが光を放ったのと同時に大爆発を起こした。


 その範囲は、軽々レイムも射程内で飲み込んだ。

 冷気の煙がフィールドを包み、その煙が少し歪み、黒い影がリムに向かった。


 「ふっ……」とレイムは高くジャンプし、剣を思いっきり振り下ろした。

 「てぁぁぁぁっ!」


 キンッ!、とレイムの剣はロッドで防がれた。


 だが、「なっ……」とレイムは溢した。

 それと同時に、レイムは目にした。



 それを確認したのは束の間だった。

 その瞬間横から剣を迫り、レイムに直撃し吹っ飛ばされた。


 「がはっ……」身の丈より確かに大きかった。



 「まさか……初手からとはな……」とギャラリーで観戦しているジルフィスはそう呟いた。


 レイムは剣を直撃し、傷を負った。

 

 今のレイムは鎧も何も纏っていなかったからだ。

 そしてレイムは立ち上がり、その目には確かに自分が思ったことが起こっていた。


 「まさか、神化をするなんて……」

 だが、相手が神化を使ってくるのは予想はついていた。


 いくら神化をした水の神でも剣だけの装備はまずい…、レイムはすぐに装備を整えた。


 「破壊の鎧!」と叫び、レイムの体には黒い鎧が現れた。

 この鎧の名前は『破滅(ハメツ)黒身(コクシン)(ガイ)』、神々の中で最大の防御力を有する装備だ。

 そして、「破壊の翼!」背中から幾千の黒い羽が集まってきた。


 レイムは、この装備で行けると判断した。



 それと同時にレイムは楽しくなってくたのだ…。

 「さぁ、始めようか……」とレイムは破壊の神という名に似合う笑みを浮かべた。



 

 さすがの水の神…いや、神なら何でもありだ。

 その攻撃からどのように読み動き裁き、切り取るかが問題だな。


 この装備のスピードなら肉眼で捉えることはできないだろう…そして範囲攻撃を出された厄介だ。


 破壊の力でけりを付けたいけど……後のことを考えて自分の手のうちはなるべく出さない様にしないと……。



 じゃあ、まずは……。

 「瞬間移動(テレポーテーション)!」とレイムは叫んだ瞬間、その場から姿が消えた。

 

 この魔法なら見えることはない、移動先は使用した相手が決め、距離などの制限は肉眼で捉えられる距離まで……。

 

 この戦いでの上への制限はない……。

 

 レイムは上空へ移動し、一気に急降下する作戦だ。

 「くっ……」スピードと衝撃でまともに息ができない。


 破壊の剣を突き出し、そのまま重力と力で下がっていった。




 「どこ行った…見えないぞ……」とギャラリーでは騒めいていた。

  

 「消えたか……だが、どこにいようとあんな力を持つ破壊の神の居場所など気配ですぐにっ……」とジルフィスは言った瞬間、リムは前上を向いた。


 

 「なるほど…単純だけど……良い攻撃だ……」と言った。

 水の神の神化の姿は、氷結の姫君と名がつく姿だ。


 リムは姫のような白と青が混ざった着物を纏い、その背後には、核となる神器の姿を変えた、氷結の剣が浮遊し、周りには、純白な帯を漂っていた。

 基本的にリム本体と神器は地面に足をついていない。


 神化というものはその名の通りに、これが本来の姿と言い換える。


 そんな神化に勝つには、等しく同じ神化で挑むのは正解だが、あの大戦で3代目破壊の神はほ全員の神化の装備をしているのも関わらず、突破したとジルフィスは言っていた。

 だからと言うべきか、姿と名前が同じのレイムがこんな形式の先頭にされたのはと後で気づく……。



 そしてリムは、もうわかっているようだ。

 「氷結の(フリーシング)空間(スペース)!」と手を合わせ、その中に空洞を作った。

 すると背後の剣が光り出し、闘技場を囲むように下に大きな魔法陣が展開された。


 その瞬間、上に物凄い冷気が発生した。

 ギャラリーは絶対の壁で守られているが、その壁さえも凍り付くものだった。


 だがこの光景は一度目にしたことがある……。

 そうそれは、氷結の剣がもたらした大陸全土を凍らせた威力と同じだ。


 神器であれなら空間を最小限に抑えた中なら、もう意識もないだろう…。



 そんな冷気が、上空から落ちているレイムにも襲い掛かった。

 「くっ……」咄嗟にレイムは体全体を破壊の翼で包んだが、その上から氷着き、力を失った黒い塊はそのまま地面へと落下した。

 

 固まった…防御した翼ごと……。


 だが、これで戦闘が終了するなんてことは誰も思っていなかった。

 すると、その塊の周りに黒い魔法陣が展開された。


 その魔法陣はレイム自身に向いていた。

 「砕け散れ!」とレイムは叫んだ。


 予想通り破壊の力は塊に向けて放たれた。


 ギギギと氷結が力に負け軋む音が鳴り、パリン!と翼にこびり付いていた氷は完全に砕けた。


 

 「厄介……」レイムはそう呟いた。

 早く倒さないと、焦りが頭の中に浮かぶ…。


 「全てを貫け、破壊(ディスラクシェント)!」レイムの前に展開された巨大な黒い魔法陣…そこから破壊の力が放たれた。

 

 ズドーン!、と衝撃が闘技場全体に震え、黒い光線がリムへと突撃した。

 

 「くっ……さすが破壊の力……」リムは氷の結晶を手に集めて、破壊の力を受け止めていた。

 「くぇぇぇあぁぁぁっ!」とリムは力一杯に破壊の力を上に払った。


 それと同時に、レイムはリムに接近した。

 「だから戦いは面白い!」とレイムはリムの前で呟いた。

 「それはありがとうっ!」とリムは背後の剣を操り、レイムに向けて振った。


 ガンッ!、とレイムは見事にそれを防いだ。


 「リムと本気で戦えたのは、よかったよ……」とレイムは感情に任せてだがそう言った。

 「へぇ~、だけどレイムはその装備で本気だと思わないけどね……」と反論したが、それは正論だった。

 「そうだね…じゃあ、もうケリをつけるとしますか……」とレイムは自分を含み、下に巨大な黒い魔法陣を展開した。


 「消滅せよ、破壊(ディスラクシェント)!」


 「さすがに……強いよ………」とリムは最後にそう言ったような気がした。

 黒い光線に包まれ、二人は純白の光に飲み込まれた。


 この威力は、他の神でも耐えることは不可能だ…。

 そして巨大な影が消滅するのが見え、凍り付いた地面は消滅し砂へと戻った。



 純白の光が消え、リムはバタッっと砂に落ちた。


 

 そしてこのフィールドに立っていたのは、漆黒の鎧と翼を展開に右手には破壊の剣を持つレイムがいた。


 「まさかに、破壊の戦乙女だな……」と最初の戦いを終えるのを確認したジルフィスは呟いた。


 そしてレイムから鎧と翼が消え、破壊の剣を鞘に納めた。

 その瞬間、「勝者、レイムぅぅぅっ!」と司会が叫び、ギャラリーからは歓声が響き渡った。


 「少し苦戦したようだが、とりあえず勝ったようだな……」とエマは感心するようにそう呟いた。その一方ではこの後の戦いは誰が出るかはわかっている。

 要注意なのは、闇、炎、光……神化できる回数は多くはないが最後まで温存しないといけない…。


 「これからが、ますます面白くなりそうだ……」レジナインも感心し、これからの戦いを楽しみにしながら、観戦フードを口に入れた。


 

 

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