第141話:vs漆黒の大悪魔ディリア・ブラッド
二人は睨み合い…攻撃態勢に入った。
俺らは教会の壁の方へ避難した。
ライトは杖を構えた。
「ふっ!……」二人の距離はそんな離れていない。
ディリアの姿が消えたと思ったら、ライトの目の前に現しツメの部分鋭利のように鋭く伸びていた。
ライトとディリアの強さは今はわからない……。
鋭い先をライトに向けた。
グアとトムは不安でしかなかったが、神である以上…そしてあの言葉が本当な限り……。
もう少しでライトの首にディリアの指先が当たる瞬間、杖を振り攻撃を防いだ。
「消滅せよ!破壊!」とライトは叫び、自分とディリアが入るくらいの魔法陣を地面に展開した。
その瞬間、教会の床を砕き、下から破壊の力が放たれ、教会の天井を貫き雲まで届いていた。
ズドーーン!、と衝撃が走り、もう少しでこの教会が崩れるくらいだ。
「クフフフ……これが破壊の神の力………」確実に食らったが、同格の力の者は一度当たったが完全にくたばることはない。
だが、体力の半分は一発で削れただろう。
破壊の神の破壊の力は攻撃力は最強であり、相手の防御力を削り取ることが可能だ。
これを広範囲となると、相手にとっては打つ手なしだ。
「さぁ、まだまだぁぁぁっ!」素早さはディリアの方が上だ。
もう、俺達にはもうディリアの姿は見えないが、ライトが周りを向き杖を振っていた。
「ほうっ、この速さでも目で追えているのか……それとも気配か……」ライトは相手の気配で向きを変え、杖で対抗していた。
これでは、攻撃を防げるが勝負がつかない……。
グアとトムはライトのその後の行動が気になった。
「じゃあ、もう決着の時だ……」とディリアはそう言い、少し離れた所に姿を現した。
そして両手を前に出し、その中から闇のエネルギーが出現した。
「食らうがいい……闇竜!」
その瞬間、闇のエネルギーがドラゴンの形を成しライトを飲み込んだ。
その威力は、あの破壊の力と同じだ……。予想外だ…大悪魔だがこんな攻撃力なんて……。
ライトは杖を地面につき、膝をついた。
「クフフフ……これは効くようですね!」とディリアは闇の力を強め、更に衝撃が強まった。
すると……その闇のエネルギーが収縮し始めた。
「なっ……どうゆうことだ………」その異変に気付いたディリアが慌て始めた。
闇のエネルギーがみるみると黒色に侵食されていた。
「まさか……破壊の力に………変換だとっ!」と遂に、破壊の神の能力にディリアが気付いた。
「そう……これが最強と呼ばれ、その神である僕の力……」
その瞬間、闇の力が破壊の力へと変換され、その力がディリアに放たれた……。
「あぁぁぁぁっ!」とディリアは叫んだ。
そう、大悪魔という存在が自分より上の存在と出会い、そして敗北を完全に認めたのだ。




