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第122話:もう一人の私



 「油断したね…奴は頭が回る…。だから小細工は彼の得意とするものだ…」と視界は白くレイムの目の前には誰かが立っていた。




 どこだ、ここは……まさか私は死んだ…。そんな勝つと決めたのに…。その目には涙があり、流れた。



 「君は誰…」とレイムはゆっくりと口を動かし、問い掛けた。


 「名前はない…でもこれだけは言える…。私は……」と言いながらゆっくりと前に歩きその姿が見えた。




 「えっ……」その姿にレイムは絶句してしまった。



 そして満面の笑顔で「君だよっ」と自分とそっくり…いや完全にもう一人の自分の白バージョンだった。




 「君はみんなの思いを背負っている。そんな重い思いを持っているんだから、それは絶対に叶えないと……」とまるでお母さんのようにレイムを励ますように言った。



 「だから…」レイムの左手を両手で握り、しゃがみ下からレイムを見て願いを言った。


 「奴を倒して……」その表情にレイムの中で何かが疼き、そして「君は誰…」とレイムが問い掛けた言葉を返した。





 「私は…」答えが出てこない…。「君は誰なの……」皆を守る力がある…大切なもの…ずっと見てきたもの……最強の!…。そうだ私はぁぁぁっ!…。






 その瞬間、レイムの中で何かが変わり体が光り出した。




 そしてその時レイムは……最強を…超えた………。



 「私は…最強の神と呼ばれた者…これ以上の敗北はない…私は…私……破壊の神レイム!」と言い切った瞬間、視界が変わり、もう一度目を開けた…。





 

 「私ァァァっ…世界をぉぉぉっ!」目の前には醜い奴が高笑いをし願望を口走っていた。





 そしてレイムの左手に何か違和感があった…。


 

 これは…形は破壊の剣に似ているが色は白だった。右手には黒く染まる破壊の剣で左手には白く輝く剣が握られていた。





 そして……。

 「全世界ぉぉぉっ…支配っー」左手を前に出し、2代目の体に純白の剣を突き刺した。 




 「なっ……あぁぁぁぁぁっ…あぁぁぁぁっ!」と剣を振り、レイムは突き刺された剣から抜け、飛ばされた。




 「何だその剣はぁぁぁっ!」体を縮めた。これは効いたようだ…。



 「白い剣だと…がはっ…」奴が床に縮こんっでいるが…レイムは立ち上がった。



 「お前はこの力を捨てたんだ…お前はもう一人の自分も殺そうとした…。そんなお前はもう生きる価値はないんだ……」その言葉を聞いて、奴の心に大きな何かが突き刺さった。




 「何だと…お前に何がわかるぅぅぅっ…」と立ち上がろうとした。





 「そうだな…レイムにはわからないよ…でもこれからわかるかもしれない…。だがお前にはこれからはない!」レイムは破壊の剣の先を下に向けた。





 「おい、まさか…貴様ぁぁぁっ!」奴はレイムが何をしようとすることが理解し、剣を持ちレイムに剣を振った。





 みんな…私はまた一段と登ったよ…。





 「最後の力……」大きく深呼吸をしたレイムはゆっくりとその言葉を発した。






 「全ての力を解き放て!『神器解放』!……『破壊の世界』!!」

 その瞬間、黒い波動が周りに広がり2代目は吹き飛ばされた。





 その光景は戦闘機を倒し終えた、ロナ達やエマ達も気づいた。




 「まさか…あれをまた見ることができるなんて…」とエマはその光景を懐かしんだ。

 その横でロナは呟いた。



 「破壊神、6つの力の最強の力は発動したらその後全てを破壊する…そして体力の半分を使う破壊の世界…。レイム様…やっと…」とロナは一人で涙を流した。






 波動が広がり…まずレイムの足元に大きな破壊の魔法陣が現れた。


 その魔法陣は上へと上がり、また現れ、上に上がりを繰り返し、合計5枚の魔法陣がレイムの頭上に展開された。





 そして下の2枚の上の二枚から黒い鎖が伸び、レイムの腰にくっついた。そして浮遊し、間の魔法陣の位置まで来たその時その5枚の中心とレイムに柱のようなものが5枚とレイムを貫いた。

 



 破壊の世界は意識が朦朧とし判断能力が低下するため自力で止めることは難しい…。まさしく捨て身の力だ。






 そして魔法陣の一枚一枚の周りに小さい魔法陣が円を囲むように展開された。相変わらず魔法陣の多さには圧倒される。




 「ヤバい…。今すぐこの場から離れるぞ!」とロナは叫んだ。


 「何だ…攻撃範囲に入っているのか…。こんなに離れているが…」とエマはロナに問い掛けた。すると慌ててエマに言った。


 「攻撃範囲もあるが…遂に神々が…」とロナは上を指した。




 エマは上を見ると神々しく光る無数の光が天を覆うように現れた。

 「遂に動いたか…神々…。これじゃまるであの大戦の再現だな…」とエマは苦笑いをした。




 この先は我々は手を出せないかもなぁ…とロナとエマの心の中にはそれがあった。


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