第5話:「縁談会②」
私は今、縁談パーティの待機所にいる。
私の他にも、多くの令嬢がいた。
ざっと50人くらい集まっただろう。
もちろん、ヴェルベア・スミアもいた。
私が想定していた人数より少し多かったが、特に問題はないだろう。
それに、他の令嬢が話ていたが、今回の縁談会は王子だけではなく、
他の王族の男性もくるらしいから、その人たち狙いでくる令嬢も少なからずいるだろう。
まぁ、大半は王子が目当てだろうけど。
「それでは、お時間になりましたのでご入場してください」
パーティー会場の係員らしき人物が私たちに向かってそう言った。
そして同時に、会場へつながる扉が開かれた。
「す、すごい・・・・・・」
私が見たのは、ただのパーティー会場とは思えないほど広い場所だった。
それに加えて、パーティー会場の天井にはたくさんの装飾が施されており、
その装飾に豪華なシャンデリアの光が当たることで、まるで天の川を見ている気分になった。
ホーランド家の館もそれなりに広いが、ここは桁が違いすぎる。
さすが王族・・・・・・
そんなことを考えながら立ちすくんでいた私だったが、前方から若い男性の声がした。
「皆の者、今日、この場所の集まってくれたこと、感謝する」
その声は、若々しさを感じるものだったが、
同時に堂々とした声で、どこか頼もしさも感じる声だった。
「私の名前はルーカス・アリーナ、この国の第一王子だ」
「この方が・・・・・・」
あの声の持ち主は王子だったらしい。
王子はものすごく整った顔立ちをしており、
誰がどう見てもイケメンとしか言いようがない程だった。
髪は金髪で、身長は185cm前後だろう。
そして、体格もいわゆる細マッチョで、女性が思う理想的な男性と言えるだろう。
あと、王子の名前は今日知った。
そんなこと言ったら怒られそうだから他の人には内緒だ。
「この国の将来のことを考えると、私は今年中には結婚をしたいと考えている」
やはり王子や国王陛下も後継のことを気にしているのか。
国王陛下も最近体調がすぐれないらしいから、その後のことも考えているのだろう。
「今日はその結婚候補を決める。決める方法は・・・・・・」
ルーカス王子の説明が少し長かったので、私が要約しよう。
まず、この会場にいる全ての令嬢と対話をして、
自分が結婚を希望する理由とか結婚することで生まれるメリットを言えばいいらしい。
簡単だ。
自分の順番が来るまでは、他の未婚の王族たちと話をしてもいいらしい。
私はこの時間に悪役令嬢ムーブをかまそうと思う。
どうせなら、ルーカス王子と話してる時もかましてやろうかな。
「それでは、今から縁談会を開始する」
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