第2話:「悪役令嬢ムーブをしながら王子と結婚して後からざまぁされるぞ大作戦」
間違えがあったので訂正しました。
「ミスエナ様、起きてください!もう朝の8時ですよ!」
「うん・・・・・・」
「旦那様がお呼びですよ」
「ハッ!」
私はベッドから飛び起きた。
お父様が私を呼んでいるのなら、その指示には反抗できない。
もし逆らったら「こちょこちょの刑」を下されてしまう。
経験談だ。
思い出すだけでも、鳥肌が立つ。
「アイシュ、着替えはどこ?」
「目の前の机に置いてありますよ」
「あ・・・・・・」
アイシュとは、ホーランド公爵家のメイドだ。
アイシュの母も、昔ホーランド公爵家のメイドだったらしく、
その影響でアイシュも幼少期からメイドになるための英才教育を受けていたらしい。
ちなみに、年は28歳ぐらい。
8歳上の美人お姉さんだ。
「着替え終わりましたね?では朝食を食べに行きますよ」
「眠い・・・・・・」
私は重い足取りで食卓に向かった。
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「お父様、おはようございます」
「おはよう、ミスエナ」
私はお父様に挨拶をした後、いつもの席に座った。
ただ、私はお父様の面持ちに少し違和感を感じた。
「ミスエナ、お前に大切な話がある」
やっぱりなんかある。
私の勘は間違っていなかったらしい。
いったいどんな話なんだろうか。
ホーランド家が壊滅の危機にあるとか?
「ミスエナ、お前にはそろそろ結婚してもらわないといけない」
「・・・・・そうですか」
もうそんな時期か・・・・・・
この世界の貴族は、18歳から25歳の間に結婚する貴族がほとんどらしい。
逆にその間に結婚できなかった人たちは「残り物」となり、
そのまま家系が途絶えるか、他の貴族に領地などを乗っ取られたりするらしい。
「なんだ、あまり驚いていないじゃないか?」
「まぁ、そろそろ時期だなとは思ってましたし、何より『伝統』を継ぐのが楽しみなので」
「そうか、それは父親として誇らしいな。そうだろ、ミファエル?」
「そうね、私も『伝統』を引き継いでたくさんの人に意地悪するのは楽しかったわ」
だいぶ頭のおかしいことを言っているミファエルという人は、
私の母、ミファエル・ホーランドだ。
お母様は正真正銘の悪役令嬢だった。
現役時代には、色々な貴族の関係を邪魔したらり、婚約破棄まで追い込んだこともあるらしい。
ただ、お母様は悪役令嬢の中でも珍しいタイプらしく、
断罪とかざまぁを一切されなかったらしい。
それに、お父様がホーランド家に婿入りする形で結婚したらしく、婚約破棄とかもなかったらしい。
「それで、結婚の時期なのは分かりましたが、それから私はどうするのですか?」
「ロビン国王に同い年のご子息様がいるのは知っているな?」
「はい、第一王子の方ですよね?」
そんなことを私に聞いてどうするのだろうか。
まさか、ね・・・・・・
「そうだ。その王子が今、婚約者を探しているらしく、半月後に縁談パーティをやるらしい」
「まさか、私がそれに出席するのですか?」
「あぁ、そうだ」
まじか。
中々レベルが高いことを要求してきたな。
「その場合だと、同じく王子を狙うライバル令嬢が多くいると思うのですが・・・・・・」
「何を弱気になっているの?他の令嬢をいじめたりすればいいのよ」
まぁ、確かに。
王道悪役令嬢になって、
王道断罪ルートを通ることを決心したのだから、当たり前か。
「まぁ、そういうことだ。縁談パーティで成功するために、お前には特別なレッスンを受けさせる」
「承知しました」
こうして、私の
「悪役令嬢ムーブをしながら王子と結婚して後からざまぁされるぞ大作戦」
が始動したのである。
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