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第1章:魂に挿入されたクレジット

レンの冒険が本格的に始まります。

舞台はレトロゲームの中。しかし、そこにあるのは単なるアクションではなく、彼の心の奥に潜む記憶と傷。


ゲームの構造そのものが、彼の感情と言語で構築されていきます。


草は偽物だった。色のせいではない。数歩ごとにまったく同じパターンが繰り返されていたのだ。

空は不自然なほど鮮やかな青。木々は壊れたファイルから無理やり生えてきたように見えた。


空中に浮かぶ看板が目に入った。


【ROUND 1 - パニックパルメラ】

【ZONE 1 - 目覚めの丘】


レンは自分の手を見た。手袋をしていた。影は楕円形。

この世界は三次元でも二次元でもなかった。何か…その中間のような存在。


「まさか……これって……ゲームの中か?」


遠くでは、赤いリボンをつけた女性が透明なカプセルの中でもがいていた。

彼女はリラ――ゲーム内で毎回誘拐されるNPCだ。


その前に立つのは、銀色に輝く人影。

レンそっくりだが、目は空虚で、笑みは冷たく歪んでいる。

プロト・レンMK-0――レンのメタルクローンだった。


ステージが開始された。HUDもライフも表示されない。ただ本能だけが頼り。


彼は走った。足元の地面が振動する。

プラットフォームはありえない位置に浮かび、「時間↑」と書かれた標識に触れるたびに、

その場所の異なる時代――原始的な過去、歪んだ現在、無機質な未来――へと放り込まれた。


まるでこの世界が……自分の感情で書かれているかのようだった。


ご覧いただきありがとうございます!


次回はレンが「過去と向き合う洞窟」で謎のキャラクターに出会います。

ゲーム世界に隠された真実と、彼の記憶に眠る後悔が、少しずつ浮かび上がっていきます。


続きもぜひお楽しみに。


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