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草は偽物だった。色のせいではない。数歩ごとにまったく同じパターンが繰り返されていたのだ。
空は不自然なほど鮮やかな青。木々は壊れたファイルから無理やり生えてきたように見えた。
空中に浮かぶ看板が目に入った。
【ROUND 1 - パニックパルメラ】
【ZONE 1 - 目覚めの丘】
レンは自分の手を見た。手袋をしていた。影は楕円形。
この世界は三次元でも二次元でもなかった。何か…その中間のような存在。
「まさか……これって……ゲームの中か?」
遠くでは、赤いリボンをつけた女性が透明なカプセルの中でもがいていた。
彼女はリラ――ゲーム内で毎回誘拐されるNPCだ。
その前に立つのは、銀色に輝く人影。
レンそっくりだが、目は空虚で、笑みは冷たく歪んでいる。
プロト・レンMK-0――レンのメタルクローンだった。
ステージが開始された。HUDもライフも表示されない。ただ本能だけが頼り。
彼は走った。足元の地面が振動する。
プラットフォームはありえない位置に浮かび、「時間↑」と書かれた標識に触れるたびに、
その場所の異なる時代――原始的な過去、歪んだ現在、無機質な未来――へと放り込まれた。
まるでこの世界が……自分の感情で書かれているかのようだった。




