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二十二一
………………。
男は笑いながら俺の目を覗き込んでくる。
お前も
朝の婆みたいに殺してやろうか。
『くっくっくっく…。』
何がおかしいんだ。
『もういいよ。』
いいなら最初から言うな。
男は俺から離れるとガクンとだるそうに腰をおろして。
あぐらをかきやがった。
『でも、のどが渇いたな。』
自分で何とかしろよそれくらい…。
『君は優しくないなぁ。』
優しいってなんだ。
『君は私を不気味だと思うかい。』
思わない。
頭がおかしいやつとしか。
『黙ってないで喋ったらどうなんだ、そろそろ。』
……………。
もう喋るなうるさい早く出て行け。
俺は部屋の窓を開け合図をする。
『出ていけと?』
当たり前だ。
人の家に上がり込んで何がしたいんだお前は。
本当に殺してやろうかっ…。