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イートニャン  作者: 坂本龍馬♀
―ファルザード―
246/273

大将討伐 -起-



「みんな大丈夫かなぁ……」



機神のコックピットから

景色を見つめるイートニャンは

残してきた仲間達の事が

気掛かりであった。



「さぁね。

あんたも龍に喰われないよう、

自分の戦いに集中したらー?」



ハレルヤが、さほど

緊張してない声で無線に応じる。


ファルザードにはメサイアが乗る

銀の機神がいるという事で

心配無用なのであろう。



「二人とも!

あそこから侵入しましょう!」



アリスが目的地への到達を告げると、

眼下には、まるで巨大な龍の

あごのような谷がそびえていた————



「馬鹿なのかな。

いかにも本拠地ですって、

言ってるようなもんじゃん」



「この位置からビームを

発射しまくろうかしら」



「だめだめ。

ロマンが無いから」



イートニャンがハレルヤを制止すると、

二機の機神は、そのまま本拠地へ下降する。


大軍の交戦を覚悟していた

メンバーであったが、


敵も今回の戦いで決着を

つけるつもりであり、


配下の眷属は全て

ファルザード攻略へ

遠征中らしい。


つまりイートニャン達にとっても、

飛龍の親玉を倒すには

絶好のチャンスになる。



「ほう、撃ってこないのか。

イポス、バティン、相手をしてやれ」



大将アスモデウスが

配下に指示を下すと、


二体の巨龍がイートニャンの

ニゲルを挟みこむように、

左右から襲い掛かる。



「まったく、こんなマヌケを

正々堂々と相手するのも馬鹿らしい」



すかさずハレルヤのアルブスが

イートニャンの援護に回ろうとするも

別の二体の龍に阻まれてしまう。



「おっと、貴様の

相手はこのゼパルと」



「ボティスが相手だぜ!」



敵も腕力ばかりではない。

機神の能力の高さを警戒し、

戦力の分断に出る。



「同胞のシュトリが、

やられたと聞いたのでね。

私はどんな敵でも油断せず

叩きのめすつもりだ」



「……油断せず?

その割には呑気に基地にいたじゃん。

あたしがビームをぶっ放してたら、

あんたら終わってたんじゃないの」



「馬鹿め、他の飛龍と違い、

ここに残った我らは不死身なのだ!」



「人間相手に、二対一って、

不死身のドラゴンが聞いて呆れるわ」



ハレルヤが交戦をはじめる一方、

挟み撃ちの体当たりをかます

イポスとバティンの巨龍を

イートニャン機である

ニゲルが両手で防ぐ。


さしもの機神といえども、

自身よりも巨大な敵に左右から

押しつぶされそうになり、

機体の各所が悲鳴を上げる。



「初撃は耐えたようだが……」


「いつまで持つかな!?」



そのまま力任せに

二体の龍が力んで

加速してみせる。



「大丈夫なの、

このロボの装甲?」



「損傷は軽微ですよ。

隙をみて離脱して下さい」



「あんもぉ☆」



アリスが冷静に

戦況を分析してみせる。


しかし、危機的状況で、

何かのスイッチが入ったのか、


黒色のニゲル機の装甲が輝きを増し、

見る見るうちに機体そのものが、

イートニャンのような

外観へと変貌する。



「え!?

システムの反応速度が

急上昇している……」



データを解析している

アリスでさえ、状況が

呑み込めていない。



「何が起きた?」



「気を付けろ。

我らの知らない

兵器やもしれん」



姿形だけではない、

機体のパワーも謎の発光現象と共に

底上げされたのか、ニゲルを左右から

抑え込んでいたイポスとバティンを、

両手で勢いよく引きはがす。



「「こ、これは————」」



自らの体と機神が融合し、

別の体に再構築されていく中で、

驚きよりも本能的にどうすればいいかが、

今のイートニャンには湧き上る力と共に

鮮明にイメージできる。


今まで時代は違えども

幾度となく体感してきた、

デモンイーターの能力————



「「ナイフとフォークを持ってるぞ!」」



装備が実装されていないはずの

ニゲルの両腕には、どこからともなく

形成された、お馴染みの食器が

得物として収まっていた。



「そのアホなツッコミ、

久々に聞いたわぁ」



機体をコントロールするのではなく、

自分の体そのものを動かす感覚で

イートニャンは、現れた巨大な

ナイフとフォークを振り回してみせる。



「なんだと!?」


「こんなバカな————」



機神と化した

イートニャンにより、

二体の不死身の龍が

一刀両断されるのであった。



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