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イートニャン  作者: 坂本龍馬♀
―ファルザード―
234/273

ハレルヤ


「てめぇ……」



悟空は仮面の騎士と

静かに目を合わせる。


よりにもよって客人とは

グシオン、天狗、狐の

三仮面であった。


さらに後ろには

天狗でも狐でもない、

悟空にとっては別の意味で

見知った人物がたたずんでいた。


もじゃもじゃの白髪に、

着崩した白衣、そして瞳が見えない

分厚いグルグル眼鏡をしている。



「……え、ヴァカ博士!?」



八百が三仮面の存在

以上にその人物に驚くも、

イートニャンは冷静に観察している。



「ほっほっほ。

ヴァカじゃありません。

あたしの名前はハレルヤですよ」



「バカな……

これは一体どういう事です?」



ホムンクルスが戸惑い気味に

白の帽子を深くかぶりなおす。



「これぞまさに世界には

自分のそっくりさんが三人いる

とかってやつよホム太郎」



「いーや、違う違うイートニャン。

あたしは過去のあんた()()()()だって」



「なーにを言っちゃってんのかよ貴様は☆」



意外な事にハレルヤ博士は、

姿の全く違うイートニャンを前にして、

自分であるという事を受け入れている。


しかし、そうなるとヴァカ博士は、

この時代の人間という事になり、


どのような経緯で現代まで

生き残っていたのか謎である。



()()()()だな。

ハレルヤ殿」



「おっ、きみが例の……」



考えこむイートニャンを尻目に、

ドラクルは嬉しそうに

ハレルヤ博士と会話してみせる。



「大魔王様も

知り合いだったんですか!?」



「ふむ、もはや隠し立てはするまい。

実は余は、このハレルヤ殿の

造った生物兵器なのだ……」



「マジかよ、オッサン!?」



「あたしゃー人間だった頃に

ドラ公なんて作った事なんか無いよぉ」



ドラクルのその告白に

イートニャン達が混乱すると、

グシオンが語りはじめる。



「ま、信じられないのも無理ないね。

かく言う僕も、そこのおじさん同様、

ハレルヤ博士に造られた魔人なんだよ」



「あんたはシードから

生まれた1体でしょうがw」



「いや、そいつはグシオンではない。

正確にはメフィストと呼ばれる魔人だ」



今まで静観していた

フェノメノンが口をひらき、

仮面騎士の正体について言及する。



「……キミにその名で、

また呼ばれるとはねぇ」



グシオンが、アユタヤ武術会での

フェノメノンの発言を思い出す。



「そうそう、彼こそは

未来の魔人開発成功例なの」



「未来のグシオン!?

元々あなたが作り出すはずだった

メフィストが、僕たちとの接触を経た後、

自分の生まれるよりも前の時間軸に

戻って来たって事ですか?」



やや混乱気味にホムンクルスが

話の流れを整理してみせる。



「そ、おかげでタイムマシンの事も

72柱とやらのバカ臭い戦いについても、

彼から色々聞かせてもらったわ」



そして、ハレルヤ博士の口から、

グシオンからイートニャン一行との

因縁についても聞いたと白状する。


ハレルヤがイートニャンを見ても

未来の自分であると言ってみせたり、


メビウスやメサイアが

イートニャン一行をすんなり受け入れ、

さほど驚く素振りもなかったのは、


グシオンがネタバレを

していたという事らしい。


しかし、はじめからメフィストの

存在を知っていたフェノメノンに、

ホムンクルスは不信感を強める。



「フェノメノン……

あなたもドラクル公同様、

ここで生まれ育った魔人

とでも言うんですか」



「それは違う」



ホムンクルスの疑念にグシオンこと

メフィストがヌメリと笑ってみせる。



武術会アユタヤ

君に出会った時は驚いた。


まさか僕の正体を知っている奴が、

この世にいるなんてね。


僕も悔しいものだから、

君の正体を血眼になって探し、

別の世界線の君を見つけたんだ。

それが————」



メフィストが無言の狐を指さす。



「彼女は、君とは別の結末を

選んだもう一人の君だ」



謎かけのようなメフィストの言葉に

フェノメノンが目を細める。



「サッパリわかりませんねぇ。

なぜ、彼がメフィストを知ってるんです。

彼女はフェノメノンの分身なんですか?

服装が戦国時代のくノ一みたいですが……」



ホムンクルスもまた

これまでの旅で得た知識を

照らし合わせて推察してみせる。



「時空移動ができるおかげで、

ふざけた歪みが生じた場合の反動も、

こうやって探る事もできる」



「……グシオン。

質問の答えになってませんよ?

僕は、なぜフェノメノンが

メフィストを知っているのかを

聞いているんです。

時空移動と狐の話は関係ない」



能力自慢をする

メフィストを尻目に、

ホムンクルスが毒づいてみせる。



「フェノやんが誰なのかは、

もういいってホム太郎。

そもそも、何でグシオンたちが

客人として接待されてんの!?」



「それは、あたしの

口から説明しましょう————」



イートニャンの疑問に、

ハレルヤが応える。



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