卒業試験 -最強-
そのころ、ドラクルの元には
一人の生徒が颯爽と現れた。
邪魔する木々の枝葉や茂みを
豪快に刈り取り、力強く、
それでいて軽やかな足取りで
屈託のない笑みを浮かべている。
「ターヒルではなく、
お前が一番乗りか」
「もちろんですとも!」
ユティが最上級の
獲物を前に目を輝かせ、
二丁の斧を構えてみせる。
「……面白い。
悟空に出せなかった真の力、
余に通じるか試してみせよ」
「こっそり見てたの?
まぁあれは稽古だし?」
ドラクルの言葉にユティは
有り余った力を出しきるように
二丁の斧を振り回しドラクルへ突進する。
そのパワーとスピードは
悟空と稽古をしていた時と比べ、
比較にならないものであった。
「間合いに入った者を
無差別に切り刻むつもりか」
ドラクルが力には
力で対抗するとばかりに、
大剣でユティの攻撃を
真っ向から弾き距離をとる。
「……荒いぞユティ。
余の精密な剣技、受けてみよ!」
剣を上段に構えつつ、
正面のユティに対しジグザグに
剣を振り下ろし反撃に移る。
「うわわ!?」
————蛇行切り————
前進しつつ斜め上から切りつける事で、
死角から攻撃を加える技である。
攻めに全力で集中していたユティが
全身の筋肉と、両手の斧を防御に使い、
ギリギリのところで、重量、長さ、
共にあるツヴァイハンダーの斬撃を
耐えてみせる。
「ほう、コレを防ぐとは。
まさに最強の候補生かもしれぬ」
むき出しの野生の本能と
歴戦の武勲が刃となって
激しく衝突するのであった。




